連載エッセイC
孫の時代にツケを残さないで
横路 由美子

 この前、右足の親指が巻爪になってちょっとした手術をした。
 息子の家に行ったとき、その足を消毒していたら4才半と2才半の二人の孫たちが寄ってきて、「ユミコサン(彼らは私のことをこう呼ぶ)痛いの?」と心配してくれる。「ママに言ったら大丈夫だよ」「ママー、ママー、ユミコサン、痛いの、来てみて」と台所のママを呼んでくれる。
 「小さな子供達にとって、ママは正義の味方、万能のスーパーマンね」と笑ってしまった。実にかわいい。

 思えば我が家の3人の子供たちも、おばあちゃんと一緒の生活をしてきた。みんな巣立ってしまったが、大家族、三世代同居の良いところや思い出をたくさん受け取ってきたと思う。
 3番目の朋生が5才の頃、おばあちゃんと浅草に行ったとき、一生懸命お祈りしているので、「朋君、何をお祈りしたの?」と聞いたら、「おばあちゃんが長生きしますようにって、お祈りしたの」。母が「朋生はかわいいねえ」といっていたのを昨日のことのように思い出す。

 確かに家族は愛に満ちた安らぎの場であってほしい。しかし、亀井代議士のような政治家から家族の美風などと説教されたくないと思う。今回の政府与党の突然の介護保険見直しだけでも、さらに1兆7百億円の赤字国債の発行が必要になるという。

 政治の仕事は、自然環境の悪化も含めて、孫の時代にこれ以上ツケを増やさず残さないことである。