今日の行動・メッセージ
2006年12月


12月14日(木)
 ベトナム国会からパオ民族評議会議長一行をお迎えしました。民族評議会はベトナム国会の委員会の一つで、少数民族の代表で構成されています。
 ベトナムは54の民族からなる多民族国家ですが、人口の9割をキン族が、残りの1割を53の少数民族が占めています。少数民族の多くが山岳地帯に住み、貧困に悩む中で、経済社会の発展と少数民族固有の文化を両立させることがベトナムの重要課題の一つです。

 私からは、アイヌ民族について、歴史的経緯や現状について説明しました。
 市場経済に移行して社会生活レベルを全国的に引き上げることと、少数民族独自の風俗習慣を守ることは、確かに簡単な問題ではありません。アイヌの代表的な熊送りの儀式も、時代の変遷にともなう影響を受けてきました。ですから、言葉や文字を伝える教育の充実と文化を伝承するための公的なバックアップが必要です。なんでも市場経済に任せておけばよいというわけにはいきません。
 少数民族の置かれた現状は、ベトナムと日本では大きな違いがあるようですが、政治が主導して必要な措置を講じる必要性は同じです。

 私は今年7月に初めてベトナムを訪問して、チェット国家主席やチョン国会議長をはじめとする要人とお会いしました。ベトナムとの縁はそれにとどまらず、ホアン友好議連会長一行との夕食会、ズン首相の国会演説、そして本日のパオ評議会議長一行の表敬訪問と、交流を重ねてまいりました。
 議会人同士の交流を通じて、自国の経験を外国に伝え、他方で外国の経験から謙虚に学ぶことの大切さを痛感しております。

 
12月13日(水)
 国会は会期末を迎え、教育基本法の審議が参議院で大詰めを迎えています。
 これまでも与野党対決法案をめぐって、与党が強行採決を行い、国会が不正常な状況に陥ることがありました。その都度、政党間の協議や議長斡旋を通じて、正常化が図られてきましたが、根本的な国会の運営自体に見直すべき問題点があることも事実です。

 実はすでに30年前から、衆議院ではそのような問題意識に立って、議長、副議長が議運理事と「議会制度協議会」を設けて協議を行っております。今日はその通算137回目の会合が開かれ、国会改革や国会の審議を活性化するため、各党が検討課題を持ち寄って協議を行いました。

 議長からは、教育基本法の衆議院通過の際に問題となった公聴会のあり方について、問題提起がなされました。国民から広く意見を聞く場である公聴会を開いたその日に採決するのでは、何のために公聴会を開くのかわかりません。

 私からは、政省令委任事項に対する国会の審議を充実すべきではないかという問題提起を行いました。
 たとえば、障害者自立支援法は、政省令に詳細を委ねた箇所が201もあります。その多くは、技術的、手続き的な事項ですが、中には「認定区分」のように実質的な内容が含まれています。
 法律案の審議を如何に充実しても、その後、役所が国会の審議とはかけ離れた政省令を定めて国民の生活を縛ってしまっては、何のための国会審議かわかりません。
 具体的な改善策は、各党の理事と一緒に協議していくことですが、この問題は、与野党の区別なく、立法府の権能の拡充という観点から取り組むべきと考えています。

 
12月6日(水)
 今日は副議長公邸で、来日中のアティヤ・イラク国民議会副議長一行の表敬訪問を受け、昼食会をはさんで、イラク情勢について突っ込んだ意見交換をいたしました。
 アティヤ副議長は、「地球規模問題に取り組む国際議員連盟(PGA)」の総会出席のために訪日されました。総会のテーマは「人間の安全保障」で、日本を含む50カ国、130人の国会議員が参加しました。

 現在のイラクの情勢は、アメリカのマスコミが「内戦」と形容するほど深刻な状態にあります。今年5月のイラク新政府樹立後も、スンニ派が多数を占める中西部では毎月3000件を超える事件が発生しており、テロによる犠牲者が後を絶たず、治安情勢は一向に解決していません。
 私は、厳しいイラク情勢の中での訪日を歓迎するとともに、国会議員間の交流は、両国関係の発展にとり非常に重要である点を申し上げました。

 先のアメリカ中間選挙において示された民意を受け、米軍のイラク撤退が模索され始めています。問題は、その先どうやってイラク人の手で平和と繁栄を作り上げていくかです。アティヤ副議長をはじめ一行の方々と、連邦制をめぐる今後の展望、周辺国及び国際社会による平和回復や復興のための枠組み作り、国内各政治勢力の持つ武装組織の解体の道筋などについて、意見交換いたしました。
 やはりイラクの平和と復興のためには、周辺国を含めた国際社会による協力の枠組みが不可欠です。そしてわが国も、医療や国土復興、教育分野など協力できる分野もあります。

 アラビア語や英語、日本語が飛び交う中で、言葉や文化の壁を実感いたしましたが、表敬そして昼食会を通じて、貴重な意見を伺うことができました。一行も、日本庭園の静かなたたずまいを大いに喜んで帰っていかれました。
 一日も早いイラクの平和と人々の幸せな生活の実現を願ってやみません。