政権交代にむけ、政策議論の国会を

横 路 孝 弘
よこみち孝弘ネットワーク通信No.33 1ページ

 この度の参議院選挙では民主党へ本当に大きなご支援を頂きましたことに、心から感謝を申し上げます。
 初めて参議院における与野党の逆転が実現いたしました。これまで衆議院では、自民・公明両党で3分の2という多数を背景に、充分な議案審議もせずに数の力で押し通してきました。
 それにようやく歯止めを掛けることができるようになりました。

 同時に、今回マニフェストで国民の皆さんと約束した「年金制度改革」「障害者自立支援法改正」などの法律案をつくって参議院で成立させ、そして自民党・公明党に「どうですか!」と衆議院で迫ることができるようになりましたし、「テロ特措法」によるアフガニスタンなどへの自衛隊の海外派遣は、これを止めさせることもできるようになりました。
 また税制改正のように、今までは自民党税調・与党税調という形で与党だけで決め放題でしたが、これからは事前に与党側と意見交換して、より良いものに変えていくこともできるようになりました。
 皆さんからご支援を頂いたことに力一杯応えて、与えられた責任をしっかり果たしていきたいと思っています。

 特に「テロ特措法」によるアフガニスタンへの自衛隊海外派遣は、米英軍の艦船に燃料を供給することを任務としています。その燃料が空爆などに使われているのですが、これがテロの抑制にはなっていないばかりか、むしろ空爆で親や兄弟を殺された人々の憎しみを強めるだけで、テロの拡大につながってもいます。

 テロ行為や武力紛争の多くは、国や地域の貧困と差別が原因です。武力で制圧することではなく、国際社会から貧困と差別を無くすための平和的国際貢献を進めることが大切です。
 九州大学出身の中村哲さんという医師が、パキスタンとアフガニスタンで約20年前から病院と診療所を4ヶ所ほどつくり年間約16万人もの診療をしています。その活動を支えているのは「ペシャワールの会」という団体で、私もその会員です。

 中村さんは、土地は荒れ干ばつもひどくなってきたのを見て、2000年以降は医療活動のほかに井戸を掘り、用水路をつくって農地の再生に取り組みました。それは日本の井戸掘りの技術と、日本の若い人達のボランティア活動、現地の住民の参加、「ペシャワールの会」の支援が一つになって、井戸約1000本、用水路10数キロ、護岸のための柳の植樹数十万本の事業となり、麦を中心とする約600haの農地をつくりました。
 さらに日本から蕎麦や野菜の種を持って行き、試験栽培をしながら約9000haの農地をつくるまでに活動が広がっています。現地の人々から本当に感謝されており、日本はこういうことにお金を使うべきです。

 米英軍に給油する燃料代を、こういう地域の貢献に回して貧困や差別を無くしていくことが、国際平和を実現しテロを無くすことになるのです。

 臨時国会が召集され代表質問が始まる直前に、突然安倍総理が辞意を表明しました。代表質問の重圧に耐えられなかったのでしょうか。呆れて驚くばかりで、無責任そのものと言わなくてはなりません。いずれにしても国会をぜひ注目して下さい。