よこみち孝弘と新春の集いにあたって

 

 本日は足元の悪い中、皆さんに御出席いただきましてありがとうございます。
 昨年の総選挙に際しましては突然のことにもかかわらず、選対のメンバーの皆さまはじめ、多くの後援会の皆さまのご支援をいただきまして、中央区・南区・西区のすべてで勝利を得ることが出来ました。
 心から感謝申し上げます。本当にありがとうございます。

 さて本年2015年、戦後70年を迎え大きな岐路に立たされています。
 この70年間、我が国は先の大戦の反省の下に二度と戦争はしない、戦争には参加しない、国際紛争に軍事介入は行わないことを世界に明確にして、平和国家の道を進み世界からも評価されてきたのです。
 しかし安倍政権の下で大きく舵をきり、富国強兵路線を歩みはじめています。河野洋平元衆議院議長も最近、講演のなかで「いまは保守政治というより右翼政治のような気がする」と語り、安倍政権の現状を批判されておられます。

 天皇陛下は新年にあたりご感想を次のように述べられておられます。
 「本年は終戦から70年という節目の年にあたります。多くの人々が亡くなった戦争でした。各戦場で亡くなった人々、広島・長崎の原爆、東京をはじめとする各都市の爆撃などにより亡くなった人々の数は誠に多いものでした。
 この機会に満州事変に始まるこの戦争の歴史を十分に学び、今後の日本のあり方を考えていくことが、今、極めて大切なことだと思っています」
 
 安倍総理は「歴史は歴史家に任せる」といって語ろうとしません。
 しかし過去の言動をみてみると、日本の戦争は正しかった、東京裁判は間違っていると考えているようです。それが戦後レジームの解体という主張のベースにあるのです。
 1931年の満州事変とその後の満州国建国は、日本が国際的に孤立化する出発点であり、その後国際連盟を脱退し1937年の廬溝橋の軍事衝突を経て中国全土へ侵略戦争を拡大していったのです。
 戦後70年談話で安倍総理が一体何を語るのか。本当に侵略戦争や植民地支配の反省と謝罪の気持ちが表明されるのか、アジアのみならずアメリカも注目していますが、私は大変心配をしています。

 安倍さんは「戦後レジームの解体」とは、1945年8月15日から1952年4月28日の間、GHQ主導の下で形成された日本の骨格あるいは考え方を解体することとされています。
 この間の改革をみると、まず新憲法の制定、教育基本法の成立、農地解放、財閥の解体、特高警察や治安維持法の廃止など抜本的に社会経済改革が行われています。
 特に憲法の改正によって天皇制から国民主権へ、戦争の放棄や基本的人権の尊重、男女平等の下での女性の権利や地方自治の成立など平和と民主主義の道が実態として整えられたのです。それを明治憲法に戻そうというのが自民党の考えです。自民党の憲法改正案は「天皇主権」「国防軍の成立」「基本的人権の制約」などが予定されています。

 いよいよ本年から来年の参議院選挙にかけて憲法改正問題が大きな争点のひとつになります。
 自民党は今年、党憲法改正推進本部の会合を開き改憲へ動き出しました。
 まず、憲法改正国民投票法を踏まえて「2段階」戦略をとることを決めています。自民党は「憲法改正を国民に1回味わってもらう。『そんなに怖いものではない』となったら2回目以後は難しいことをやっていこう」と述べています。まったくふざけた話です。
 1回目は「緊急事態」「財政規律条項」「環境権」など国民に抵抗の少ないものをあげて、成功したら2回目は「前文の全面廃止」「9条の改定」などを狙うとしています。
 もちろん緊急事態への対応もすでに災害対策基本法で総理大臣は緊急事態の布告が出来るように決められているし、財務規律はやる気の問題、環境権は法律で十分対応できるのです。
 来年の参議院選挙で自公が2/3を取れば、安倍さんは憲法改正を具体化する危険性があるのです。しかも投票法は18歳以上が投票権者です。公務員の活動は制限されそうです。

 最近、新聞を開くと自民党と公明党で集団的自衛権を行使するための法的整備をすすめるための議論が行われている様子が報道されています。
 簡単にまとめますと自衛隊が海外で武力行使するための原則として、
  @ 対象は、米軍はじめその他の外国の軍隊も後方支援の対象にする。
  A 地域の限定はしない。中東、アフリカどこでもということです。ホルムズ海峡も含むとされています。
  B 後方支援の内容は武器、弾薬を含み救助、救難、修理、輸送などを行う。
  C 行うところは現に戦闘が行われていなければどこでもよい。
  D 国連の決議がなくても政府の判断だけで行える。
  E 国会の審議は状況によっては必要としない。
 これらが憲法上許されるとすると、例えばイスラム国への有志連合の空爆に弾薬や給油をすることも、イラクやアフガニスタンなどで負傷した外国兵の救助も可能になります。現にいま、ジプチ基地(海上自衛隊)機能の強化が議論されています。
 しかも武器の輸出も自由化され、そのなかにも日本政府が武器を買って外国へ贈与するなどということも検討されています。
 テロを取り締まるには資金と武器を提供しないことが第一です。リビア崩壊後、リビア政府や反政府グループによって世界から提供された大量の武器がアフリカや中東へ流れ出し、過激派の手に渡ったと国連は報告しています。国連でも小型武器などの輸出を規制しようとしているとき、安倍さんは何を考えているのか呆れてしまいますが、安倍政権を倒さない限り今の流れが続いてしまいます。

 総理大臣のヤジ。予算委員会で西川前農林水産大臣のカネの問題を追及中、安倍さんは突然「日教組」「日教組」とヤジを飛ばしました。何故なのかと考えてみるとヘイトスピーチやネット右翼はなにかというとすぐ「在日」とか「日教組」と言います。現にこのヤジは安倍さんのネット上では「よく言った」と褒められています。そういう頭の構造なのですね。しかも「ヤジも間違えだった」と訂正しましたが謝罪はしていません。大体、労働組合が国から補助金をもらうわけはありません。「発言の軽さ」には呆れてしまいます。

 最後に、発言がどれほど大切で重いものか、統一ドイツの初代大統領ワイツゼッカー氏が1985年5月8日戦後40年にあたり西ドイツで行った演説の一部をご紹介します。
 この演説でヨーロッパ諸国はドイツへの信頼感を非常に高めたと言われているものです。世界中で翻訳されています。
 「ドイツ人だからというだけで、罪を負うわけではない。しかし先人は重い遺産を残した。罪があってもなくても、老いも若きも、われわれすべてが過去を引き受けなければならないということだ。
 問題は過去を克服することではない。後になって過去を変えたり、起こらなかったりすることはできない。過去に目を閉ざす者は結局のところ現在にも盲目になる。非人間的な行為を記憶しようとしない者は、再び(非人間的な行為に)汚染される危険に陥りやすいのである。」
 「われわれ年長者は、過去を心に刻んで忘れないことがなぜ決定的に重要なのか、若者が理解できるよう手助けしなければならない。冷静かつ公平に歴史の真実に向き合えるよう、若者に力を貸したいと思う。
 「ヒトラーは常に偏見と敵意、憎悪をかき立てるように努めていた。 
 若い人たちにお願いしたい。他人への敵意や憎悪に駆り立てられてはならない。対立ではなく、互いに手をとり合って生きていくことを学んでほしい。自由を重んじよう。平和のために力を尽くそう。正義を自らの支えとしよう。」

 この3月下旬から知事選挙をはじめとする統一地方選挙が行われます。この選挙の結果も選挙後のこうした集団的自衛権行使の議論や憲法改正投票法案などについて、やっぱり大きな影響を与えますので、ぜひ民主党が推薦している候補者全員の当選のために、皆さん方のご支援を心からお願い申し上げたいと思います。
 今春の統一地方選挙、勝利のために一緒に頑張りましょう!今日はありがとうございます!



   2015年 2月 28日

横 路  孝 弘