安倍政権の危険な姿明らかに

 

 皆さんこんにちは、横路孝弘です。
 国会では厚生労働委員会のメンバーになりまして、いま生活保護の問題や障がい者の人の法定雇用率の問題とか、年金問題とか、本当に毎日毎日勉強会などがあって、ヒアリングを続けているところでございます。
 このたび民主党北海道の代表になりましたので、道内各地では憲法の講演をすることになっております。どうかお近くで開催されるときにはご出席いただければと思います。

 安倍政権も参議院選挙までは大人しくとか言っていましたが、安倍さんの本当の姿というものがだんだん明らかになってきたと思います。
 ひとつは靖国神社を参拝しました。しかも政府の主要閣僚も参拝することで、韓国と中国から非常に大きな批判と不信感を抱かれています。というのは、A級戦犯が祀られているからなんですね。東京裁判でA級戦犯として処刑された東条英機などが合祀されている。合祀される前まではそんなに批判はなかったのですが、A級戦犯を参拝するのはおかしいじゃないかということなわけです。確かに考えてみれば、ヒトラーのお墓にドイツの政治家、大統領や首相が参拝したら周りの国は許さないと思いますね。

 それから「侵略」を否定しています。侵略というのははっきりしていないんだと、それぞれの国の受け止め方だと言って、1920年の日韓併合とか日中戦争とか、こういう明らかな侵略、しかも国連ですでに侵略についての定義はされているのですが、これに対して疑問を提示しています。
 さらに被爆国として核の廃絶を求めてきた日本が、ここにきて核の不使用宣言、使用しないという宣言に署名しないというようなことになっています。

 日本維新の会の石原慎太郎さんは「日本は軍事国家になるべきだ」と言っていますけれども、安倍さんの目指している方向性というのも、自民党の憲法改正草案を見るとまさにそういうことですね。自衛隊を国防軍に変えて海外で武力行使できるようにする、アメリカ軍と一緒に集団的自衛権の行使をしようと。安倍さんのブレーンのある学者は、これによって何人かの人が犠牲になってもやむを得ないみたいな、そんな発言までしているということで、とても許すことのできる状況ではありません。

 憲法改正を容易にするために96条を変えて、3分の2から2分の1にしようということですが、アメリカやドイツを含めて、多くの国はやはり改正の基準は厳しく3分の2にしています。何度も改正している国は、憲法で細かいことを決めているからなんですね、大統領の任期を何年とか。そうするとその任期を変えるたびに憲法を改正しなければなりません。
 日本の憲法は骨格、基本を決めている憲法で、たとえば環境権とかプライバシーの権利を憲法に入れるべきとかよく言われますけれども、それは法律や判例ですでに認められている権利です。

 安倍政権の産業競争力会議や改革規制会議で何が議論されているかというと、日本の産業を強くするためにまず解雇を自由にしよう、裁量労働制の範囲を広げて労働時間の制約をなくそうということです。しかし現状は過労死している人々が増え、ブラック企業と言われて、本当にひどい労働時間、長時間労働のもとに、日本の特に正規社員は置かれています。
 こういうような長時間の労働時間は上限で規制すべきです。ヨーロッパ諸国は週で働く時間を残業を入れても48時間以内、それから労働と労働との間を少なくとも11時間空けることを原則にしています。日本も時間の規制を本格的に入れなければ、36協定とか特別協定とかいって労働時間もほとんど無制限になっている状態を自粛していかなければいけない、規制していかなければいけないと思っています。

 それからTPP。TPPがスタートしたのは2006年です。アメリカが入ったのは2008年です。いまになって自民党は民主党政権がダメだったからとか言っていますが、その前の段階でもうすでにアメリカも入ってこれは動き出していたわけですね。
 自民党はこの前の選挙の時にTPPには反対しましたよ。その理由は何かと言ったら、民主党には交渉能力がないからと、今回進めているのは、我々には交渉能力があるからだと。ところが今回のアメリカとの合意内容を見てください。どこに交渉能力がありましたか。アメリカの要求を全部受け入れた。その上に今まで構造協議、あるいは年次報告でもって要求されてきたことが非関税障壁という形で2国間で協議する内容に変わっていますよ。これはもう本当に大変です。
 たとえば食品の安全性でいうと、食品添加物は、いま日本が認めている添加物は800種類で、アメリカは3000種類ですよ。この3000種類のものは今は輸入品として入ってこないんですね、規制の対象になっているから。しかしアメリカはこれがおかしいと言って、日本は食品安全委員会というところで決めることになっていますが、そこに自分たちを参加させろと、こういう要求もあるんですね。

 原発についても、2年経った今でも福島の故郷に帰ることのできない人がたくさんいます。まだまだあそこの4つの原発をどうするか、廃炉にしようと言ったってほとんど進んでいない。ネズミ1匹で停電になって冷却できなくなる、こんな不十分な安全対策しか取れない原発を認めていいのでしょうか、皆さん。

 今度の選挙は本当に大事です。どうか民主党しっかりとがんばりますので、皆さんのご支援をお願いいたします。


   2013年4月30日

横 路  孝 弘