日本を戦前に戻さない!横路孝弘の決意

 

 皆さんこんにちは。いよいよ12月4日から総選挙ということになりました。
 私はこの3年間、議長という立場で議会運営にあたってきたのですが、熟議の国会ということを主張しましたけれども、自民党はともかく解散が目標で、すべてそれを元に組み立てて、国会の運営に参加してきました。特に参議院が逆転してからは、たとえば参議院で問責決議案を出して、それが可決されればもう審議に応じないということで、各党みんな賛成しているような法案までも通らないという状況でございました。

 では自民党は3年間いったい何をしていたのかというと、『解散を 叫ぶ以外は 無能なり』という川柳がありますけれども、まさにすべてが解散のためということで、政策を執行するということにみんなで議論して、党派を超えてやろうという気持ちはまったくなかったことが非常に残念です。
 この3年間の国会の問題点は、今後絶対に生かしていかなければいけないし、運用を変えなければいけない点もたくさんあるなと、こんな思いであります。

 さて今回の選挙に立候補することを決意いたしましたのは、安倍さんが総裁になった自民党の公約、あるいは石原さんがトップになった日本維新の会、いずれも「戦後レジームの解体」つまり戦後体制を解体するんだということを言っているからです。
 ではその戦後の体制というのは何なのかというと、ひとつは戦争の反省で、二度と戦争はやらないという誓いであって、したがって平和ということを中心に日本は国際的な関係の中で外交を展開してきました。
 もうひとつは、戦前は戦争を遂行するための軍事独裁政権が誕生して、そして治安維持法などの法律で表現の自由をはじめ国民のいろいろな自由を抑えてきたということから、戦後は民主主義を基本とした政治にしようと。平和と民主主義というのは戦後のカタチなんですね。
 でもこれを安倍さんなどは変えると言っている。河野談話や村山談話、村山談話というのは戦後50年にあたって、アジアへのお詫びをお話ししたものです。こういうものを見直すというけど、どう見直すんでしょうか。歴史を変えることはできません。あったことをなかったことにはできないんですね。

 そしてなおかつ憲法を変えると言っています。ひとつは9条です。集団的自衛権の行使ができるようにしようと言っています。これは国連の平和維持機能とはまったく関係がありません。アメリカが自衛権を行使した時に、日本も自衛権を行使するということなんですね。
 今までは日本の自衛隊は自衛権行使の3要件というのがあって、日本の国土が侵害されたときに対応する軍事力ということだったわけですが、今度はアメリカが軍事力を行使した時に日本も一緒に行使するということになります。
 そして同時に、非常事態宣言を可能にするというわけであります。しかもその非常事態宣言されたときには政令、つまり政府の判断で国民の権利も停止できるというような内容になっていまして、まさに戦後から戦前の社会へと逆戻りの状況です。このことにも非常に大きな危機感を覚えました。

 同時に自民党などは、自助、自立、家族の役割ということを非常に強調しております。でも国民はそんなこと言われなくたってみんな自分で努力していますし、家族で協力していますよ。
 しかし今は自立するため、自助努力するための基盤である雇用がガタガタになっているではありませんか。それなのに自助自立だということはどういうことかといいますと、公的な役割を小さくするということなんですね。

 いま人口がどんどん減っていって、あと50年も経つと4000万人も減ってしまいます。50年前には夫婦と子どもの世帯、それに三世代の世帯を合わせて80%だったんですね。いまそういう世帯は4割です。一番多いのは一人暮らしで32%、夫婦だけが20%というように、家族の状況が変わりました。企業も昔は社員住宅を建てたりして福利厚生を充実していましたが、今やそういうこともありません。

 したがって、どうしたって公的な役割を大きくする、そのために負担も大きくせざるを得ないんですね。
 こういう今の日本の状況を考えると、本当に大変な状況にありまして、それを本当に何年も前に戻すような考え方でいいのだろうかと。
 安倍さんの言っていることは富国強兵路線ですし、石原さんと橋下さんのいる維新の会は弱肉強食の路線なんです。

 今まで60年間の自民党政治で構築された仕組みをたった3年間で全部変えるなんていうことは出来ませんが、私どもは大いに変えるべきところをたくさん行なってきました。石原さんも尖閣列島を東京都で買うと言って日中関係に火をつけて悪化させた人ですよ。これで本当にアジアや世界の平和をリードすることができるのでしょうか。
 本当に今の状況、このまま選挙が終わって、もし安倍さんと石原さんの連立政権でもできたら、日本の将来どうなるのか。外交も内政も大変心配であります。
 私はそのために再び立候補を決意いたした次第であります。



   2012年11月24日

横 路  孝 弘