社会保障と税の一体改革、原発問題について

 

 皆さんこんにちは、横路孝弘です。
 今日はメーデーの日です。東京はもう桜は過ぎましたが、北海道はこれからですね。

 国会は連休明けにいよいよ社会保障と税の一体改革の審議が始まります。
 本会議を3回開きまして、それぞれ年金問題、子ども手当など子どもに関する問題、そして税に関する問題と、本会議の代表質問を終えてその次の週から委員会の審議になります。
 かなり関連する法案も多いので、慎重に議論をしていかなければいけないと思っています。

 しかしいまともかく、日本の国の予算を見ますと、3割が社会保障ですね。その次に多いのが25%で国債費です、国債の元金や利子を払うもの、これが大きいわけですね。その次が地方財政で18%くらい。毎年1兆円ずつ社会保障関連は自然と増えていっています。
 結局、その負担をどうするかといいますと、消費税を含めて所得税や法人税などを上げるか、あるいは保険料、介護保険や健康保険の保険料や窓口負担を上げるか。あるいは給付をカットするか、サービスをカットするということですね、今までやっていたサービスをやらないか。あるいは国債を発行するかということです。
 国債も発行せざるを得ないのですが、しかし今の日本の国債の発行基準というのは世界で比較できないほど圧倒的に大きな金額になっていて、もし国債の格付けが下げられてしまいますと、金利が上がってしまいます。そうすると財政負担、国債の利払いが増えていくという構造になるんですね。
 ですからいま言った手段を組み合わせながら、その中に消費税も含めて考えるということで、変えていかなくてはなりません。

 今の日本の社会の大きな特徴のひとつは、人口が減って、家族構成が変わってきたということです。一人世帯が圧倒的に多くなったんですね、いま一番です。その次が夫婦と子ども、その次が夫婦のみということで、この30〜40年を見ますと、一人世帯と夫婦のみの世帯が増えているんですね。夫婦と子ども世帯、あるいは親も入れた三世代というのはどんどん減っていっています。
 今の税や社会保障というのは、夫がサラリーマンとして働いて、妻が専業主婦で子ども2人という4人家族を想定しています。しかしいまそういう状況ではないですよね。ですから世帯中心に考えていた考え方を、個人中心に変えてしまうと。たとえば扶養控除を受けるために103万円までしかパートの仕事ができないとか、あるいは3号被保険者になって保険料を納めないで済むのは年収130万円以下の仕事でなければ女性はダメだということで、女性が社会に出て働くことを非常に抑えているというようなシステムになっているわけですね。
 だからこういうような今の税の構造、そして社会保障の給付のあり方は、本当は相当前にしっかり直しておかなければいけなかったことなんですが、それが直されないまま今日まで来てしまったと。先送りしてきて、問題が止まってしまったということが大きな問題なんですね。

 それから原子力発電についてですが、いま原発なしの社会になって、それでもみんな電気が供給されています。
 福島第一原発の事故で我々が学んだことは、電気は非常に大事であると同時に、電気というのは無駄遣いしすぎているということです。東京では東京電力が1000万kw、原子力発電所10個分節電したんですから。そしていま各大手メーカーは関西電力が大変だということで、自家発電装置をみんな設置し始めました。
 震災後に電力不足が懸念された時には残業をやめて、夜は電気を使わないようにしようということで、残業をやめて皆さん早く家に帰っていましたよね。それから自動販売機だとかエレベーター、エスカレーターの稼働を抑えるとか、そういうことをやることによって、私どもは新しい日本の社会をつくることができるのではないでしょうか。
 原子力発電所の再稼動についても需給関係をよく見て、そしてやはり何といっても40年以上経った古い原発や、活断層の上に乗っかっているような原発はすぐやめてしまうということが大事ですね。
 そして、どうしても必要だというところだけを残しながら、だんだん減らしていくという方向に向かって、代わりに太陽光発電とか風力発電とか地熱発電とかバイオマスなどを増やしていけばいい。北海道は特にその宝庫でもあります。

 ということで、これからの国会は本当に大変になりますが、しっかり議論ができるように、私も頑張って参ります。ありがとうございました。


   2012年 5月 1日

横 路  孝 弘