選挙目当てに借金してバラまきを続ける麻生総理

 

 皆さんこんにちは、横路孝弘です。
 3月末に本年度の予算が成立いたしまして、その執行が始まったばかりですけれども、景気対策だと称して大型の補正予算案を政府は提出をして、これから議論が行われようとしています。
 この規模は大変大きいもので、国費で15兆4千億円、全体の規模で56兆8千億円ということですが、これで本年度全体の借金が43兆円になるんですね。43兆円というのはだいたい国民一人当たり約35万円です。4人家族で140万円という負担なんです。
 借金というのは返さなければなりませんから、どうやって返すのかということですが、消費税ですね。だいたい再来年くらいに消費税のかなり大幅なアップ、10%以上のアップというのを政府は想定していると思います。
 そして今回このように一人35万円も負担して、本当に景気対策として国民のところに返ってくるお金なのかどうなのかということを、ここで検証してみたいと思います。

 いま日本の経済が悪いのは、単にアメリカ発の金融危機ばかりが原因なのではなくて、小泉政権以来、輸出ばかりに依存してきて、日本国内の内需拡大をおろそかにしてきた。輸出がダメになるといつも内需、内需といいますが、内需というのは個人の消費をベースにして、あとは住宅の建設だとか設備投資というのが内需なんですね。
 その内需というのも中心は個人消費ですが、これは個人の所得が増えなければなりません。
 いったい地域へのお金の流れがどうなっているかということですが、小泉政権以来やったことは社会保障のカット、教育、地方財政、公共事業、特に補助事業をカットしたんですね。国がやる直轄事業は減らしてません。そして労働市場の規制を緩和して、いわゆる派遣労働などを増やしていったんですね。ですから非常に低収入で不安定な労働ばかりどんどん増えたということになっています。

 社会保障について少しお話しますと、国の社会保障費はこの間8年以上2200億円ずつカットしてきています。厚生労働省は弱いところに目をつけたんですね。まず母子家庭です。母子家庭の生活保護の母子加算のカットとか児童扶養手当を縮小していくというような政策をとりました。いま母子家庭のお母さんの8割以上が働いています、これは先進国で一番多いんですね。ところが低収入で年収200万円以下という方がほとんどです。
 ですから私ども民主党は、親の収入によって子どもの教育に格差が生じてはいけないということで政権公約に「子ども手当」を掲げています。中学3年生以下全員に、月2万6千円ずつ支給して、子どもと家庭をバックアップしていこうと考えています。OECDという国際機関からは、「日本政府はもっと子どもと家庭を大事にしなければいけない」という勧告を受けています。
 ところが今度の補正予算案には、小学校入学前3年間つまり3歳4歳5歳の子どもに1年限りで年間3万6千円ということで支給する内容が入っています。では0歳から2歳、6歳以上の子どもはなぜ外されるのですか、どうして1年限りなんですかということになりますよね。これは政府が民主党の政策に対抗するために、選挙目当てだから1年限りなんですね。こういう政策がずいぶんたくさん入っています。

 例えば省エネ家電とかエコカー購入補助制度。これから買う予定の方々は喜んでおられると思いますが、しかし買う力のない人、例えばワーキングプアといわれて年収200万円以下で働いている人というのは全国に1000万人以上いるんですね。こういう人にとってはこういう政策はほとんど関係ないという点が問題ですね。
 それから環境対策といってやるんですけれども、二酸化炭素をどれだけ減らすのかということについて目標が何にも決められていませんし、その効果は言われていません。
 やはり費用対効果をちゃんと見ていかなければいけないと思うんですね、こういう政策では。
 あるいは株価が下がるのを防ぐために政府が株を買うと。そのために50兆円という枠を用意して、どの株をどのように買うかということを決めるための組織をつくろうと、政府100%支出の組織ですよ。また天下りですね。
 こういうような内容のものがギッシリ詰まった補正予算案や政策です。

 問題はやはり不安を解消することです。年金にしても5000万件の消えた年金のうち、まだ1600万件以上が分かっていないんですよ。介護もどうですか、この4月から介護認定の方法を変えて、介護度がどんどん下がる人がいて、サービスの提供が少なくなったという不満が出て、政府は「認定は認定で、その代わりサービスは前と同じようにしよう」というようなことを言っています。こういう付け焼刃的な、ともかく国の負担を減らそうとやってきた政策の破綻が、医療、年金、介護、障がい者福祉とあらゆる分野に出ているんですね。
 ですからそういう問題をしっかり解決する。ただお金を使えばいいというのではなくて、そのことが国民の不安を解消し、将来の日本の発展につながっていくと、人々が安心できるというものでなくてはなりません。
 そのための議論をしっかりやっていきたいと思っています。ありがとうございました。

   2009年 4月 20日

横 路  孝 弘