社会保障の改悪は民主党が食い止める!

 

 いまの日本の国民の状態、あるいは経済の状況、この状況を作り出したのは小泉政権なんですね。
 小泉政権の基本的な柱、「小泉構造改革」というのは何かといいますと、「小さい政府」「自己責任」ということでした。政府の機能や役割を減らして、それに伴って、政府の負担も減らして、あとは自分の責任でやりなさいという政策ですね。
 政府に「自己責任でやれ」なんて言われなくたって、国民はみんな努力して一生懸命やっています。しかしどうしても病気したり、年をとれば個人の努力だけではできないこともあります。そういう政府の役割をどんどん減らしてしまったんですね。
 この小泉さんの考え方を示しているのが経済財政諮問会議での小泉さんの次のような発言です。
 「社会保障の歳出をカットしてカットしてカットしろ。国民が悲鳴を上げて、『もうカットはやめてください。増税しても結構ですから』というまでカットしろ」と、こういう話なんです。
 これに伴って毎年社会保障の予算を2200億円ずつカットしていったわけですね。
 ですから国民の負担は増えて、給付は減るという状況になりましたから、日本の社会保障制度は散々な状況になっています。

 たとえば、年金問題ひとつ見てもどうでしょうか。5000万件の消えた年金、まだ2000万件が不明ですよ。不明だということは、保険料を納めた人がいて、はっきりすれば年金が増える可能性のある人もたくさんいるということです。
 私ども民主党は3年も前から台帳と社会保険庁のコンピュータを突合せしなさいと言っていたのに、それをやらないで今日まだ不明の状態が続いています。
 その上に、厚生年金の改ざんが明るみになりました。はじめは1件といっていたのが、そのうち6万9千件に増え、いまや100万件を超えるというような状況になっています。
 こんなこと社会保険事務所の職員の責任だけでやれるはずがないじゃないですか、100万件も。必ず社会保険庁の上からの指示に基づいてやった「犯罪」だというように考えております。

 医療はどうでしょうか。75歳以上の後期高齢者医療制度。全体で医療費を5000億円カットするというのが後期高齢者医療制度の制度設計なんですが、75歳以上の人の負担は100億円増える。それ以外のサラリーマンなどの負担は1100億円増える。そして政府の負担は6200億円減るんですよ。
 75歳以上の人ばかりではなくて、さらにサラリーマンの健保組合が前期高齢者、後期高齢者の面倒を見ることになりますので負担が増えて、こうした健保組合は保険料を引き上げざるを得ないところにまで追われています。
 さらにもうひとつ、中小企業のサラリーマンと家族およそ3600万人が加入する政府管掌保険、「政管健保」ですね。これは政府が統一して行って、保険料は8.2%でした。それが今年10月1日から事務局が都道府県ごとに分かれました。そして保険料も来年10月から都道府県ごとになり、北海道では8.7%に上がると言われているんです。
 もう本当に負担が増えるばかりで、こんな状況を続けていいのでしょうか。

 介護保険も見直しのたびにカットされてまいりました。その結果、働いている人も事業所も、頑張ってももうできないというような状況です。
 政府はさらに介護サービス給付の対象を要介護2以上にして、要支援1と2、要介護1はカットするというような案を出したり、あるいは家事支援や生活支援は全面カットするという案を出しています。
 生活していてちょっとしたバックアップがあれば、料理をしたり買い物に行ったりすることができる、お風呂の掃除くらいはしてもらいたいというような、何とか体の機能を維持しようと頑張っている人からそれを奪い取るような施策です。
 介護保険は何のためにつくったのでしょうか。家庭で家族が面倒を見るにしても、なかなか限界があるから、できるだけ社会もバックアップしようということでできたのが介護保険制度ですが、その趣旨を全く無視するような案でございます。
 障がい者についても、これは自公政権によって強行採決された法律ですけれども、障がい者の人がサービスを受けると1割負担しなければいけない。だから重度の人ほど多い負担になるわけですね。
 こうして母子家庭の児童扶養手当をはじめ、毎年2200億円ずつ社会保障予算をカットしてきました。
 こんな国は先進国のなかでありません。先進国ではほとんど税でもって面倒を見てもらっているという状況なんです。
 民主党政権は直ちにこれをやめるということを皆さんにお約束しています。

 あと「小さい政府」で小泉さんがカットしたのは教育予算で、これだいたい2兆円くらいカットですよ。
 いま教育は親の収入によって教育の格差が生まれるということが言われるような状態になっています。次の日本を担う子どもたちに、ちゃんとした教育をしっかり受けさせて、社会に出るときは同じスタートラインに立てるようにしていくのが政治の役割ではないでしょうか。
 私たち民主党はそんな思いも込めて、中学3年生まで子ども一人当たり月2万6千円の子ども手当てを支給するようにしたいと考えています。全体で5兆6千億円かかるわけですが、そのことによって子どもの教育が親の収入にかかわりなく同じように受けられるということになることを私どもは願っていますし、そのお金は子どものために使われるお金ですから、経済的にも効果があるものと考えています。

 もうひとつカットしたもの。社会保障、教育に続いてカットしたのは地方財政です。
 三位一体改革という言葉を聞かれたことがあるでしょう。そのために政府は地方交付税を5兆1千億円、補助金を4兆7千億円、合計9兆8千億円もカットしたんですよ。3兆円だけ財源を国から地方に移しましたから、差し引き6兆8千億円毎年カット。小泉政権5年間で36兆円もカットしたんです。
 こうしていまの日本の地方の厳しい状況、あるいは社会保障をめぐる人々の不安、そして教育の停滞が生じてしまいました。教育予算はOECD各国の中で一番最低です。
 皆さん、こんな政治を基本から変えていこうではありませんか。それが次の総選挙の大きな課題でございます。


   2008年10月8日

横 路  孝 弘