与えられた責任をしっかりと果たす

 

 皆さんこんにちは、横路孝弘です。この度の参議院選挙では民主党へ本当に大きなご支援をいただきまして、ありがとうございました。
 初めて参議院における与野党の逆転が実現いたしました。いま衆議院は、自民党、公明党で3分の2という多数でやりたい放題。それにようやく歯止めをかけることができるようになりました。
 同時に、ただ歯止めをかけるだけではなくて、今回マニフェストで皆さん方にお約束したこと、年金問題にしても、障がい者の皆さんへの障害者自立支援法の問題にしても、マニフェストでお約束した方向での法律案をつくって、参議院で成立させる。そして自民党公明党に「どうですか!」と衆議院で迫ることができるようになりましたし、アフガニスタンなどへの自衛隊の海外派遣、本当は憲法に違反する行為ですが、これを潰すこともできるようになりました。
 また税制改正のように、いままでは自民党税調、与党税調という形で与党だけでやりたい放題でしたけれども、これから私ども野党の意見も聞かなければいけなくなりましたので、こういう税制改正などは事前に与党側と話し合いをして、より良いものに変えていくということもできるようになりました。
 それぞれを選択しながら、私ども参議院で皆さんからご支援をいただいたことに力いっぱい応えて、与えられた責任をしっかり果たしていきたいと思っております。

 特にアフガニスタンへの自衛隊の派遣でございますけれども、何をやっているかと言えば、日本のイージス艦などを配置して、燃料をアメリカやイギリスの艦船に供給するという仕事をしています。
 これはテロの抑制になるんだと言いますが、むしろアフガニスタンにおいてもテロはどんどん拡大しています。国内の政治が安定していないからですし、テロリストは隣のパキスタンやイランからもどんどん自由に入ることができるのです。
 私のところに半年くらい前にアフガニスタンの国会議員がやってきました。議員の人たちの経歴を見ると、ほとんど昔の軍閥の人たちです。アフガニスタンはいまアヘンを生産していまして、世界のアヘンの9割くらいを生産しているんですね。それで武器を買ったりしているわけであります。
 いまアフガニスタン国内の状況が落ち着かないというのも、ただ力でねじ伏せようとしているからであり、また誕生した政権はだいたいアメリカの言うことを聞くだけの政権であって、本当にアフガニスタン国民のためのいろんな政治をやっているわけではありません。そこにまたタリバンが力を持ってきています。

 中村哲さんという九州大学を出たお医者さんが、パキスタンとアフガニスタンで活動をしています。その活動を支える「ペシャワールの会」というのがあるんですが、私はその会員の1人です。中村さんは今から20数年前にパキスタンに行って、ハンセン病(らい病)の患者の治療にあたっていたんです。その後、病院の施設が全くないということで、アフガニスタン・パキスタンの国境をまたいで病院を1ヵ所、診療所を3ヶ所くらい造って、年間16万人くらいの人を見ているんです。
 ただお医者さんの仕事だけをやっているかというとそうではなくて、特にアフガニスタンは非常に土地も荒れ、人々も戦争の最中で海外へ逃亡するということなどもあって土地が荒れていた。それに干ばつも非常にひどくなった。そこで中村さんは医療活動のほかに、2000年以降は井戸を1000本も掘ったんですよ、1000本。中村さんが中心になって、現地の人々、日本からも若い人たちなども応援に行って、日本の古代の井戸掘りの技術なども利活用しながらやったんですね。
 それから用水路を10数キロ造って水を引いたんです。それによって砂漠みたいになっていた土地が蘇りました。両側には柳の木を数十万本植えて、「じゃかご」で整地、川の護岸工事をやって、そして水を引いて、麦の畑が出来上がりました、600ヘクタールくらい。さらに9000ヘクタールへ広がりを見せています。そしてたくさんの農民の人たちが帰ってきました。本当に喜ばれています。アヘンに変わって麦を植え、日本から蕎麦や野菜なども持っていって、どれがその土地に合うかというようなことまでやっているんです。
 こういうことにお金を使うべきですね。アメリカ軍とイギリス軍に給油する燃料代を、こういう地域の貢献に回せば、もっともっとやれることができ、平和なことになるんです。

 アフガニスタンへの自衛隊の派遣をやめるのは日米同盟を阻害するとか、民主党の政権担当能力が疑われるとかテレビでいろんなことが言われていますが、そんなことではないということをぜひ強調いたしたいというように思います。
 これからの参議院、そして国会をぜひご注目ください。ありがとうございました。

   2007年8月18日

横 路  孝 弘