核廃絶に向けて日本政府はもっと積極的に
〜北朝鮮核実験を受けて〜

 

 国会もいよいよ本格的な論戦が始まりまして、まず予算委員会が終わったところでございますが、北朝鮮が核実験をしたということで、この対応にみんないま集中しているところです。
 北朝鮮は何を考えているのか、本当に今度の核実験は残念なことで、いまは国連の安保理事会を含めて、ともかく厳しい制裁を課すという流れになっております。北朝鮮は国際社会全部を敵に回すようなことをやって、一体何を考えているのでしょうか。もちろんこれは制裁をしっかりやると同時に、それだけで問題は解決しませんから、やはり話をする、『対話と抑止』といいますけれども、話をしてやはり説得する必要があるわけです。

 この核の問題については、ご承知のようにNPT(核拡散防止条約)があるわけです。核を持つ国を増やさないようにしていこう、と同時に核を持っている国は軍縮しなさいよということだったわけですね。しかしこの体制が緩んできているのです。それにはアメリカに非常に大きな責任があります。インドが核実験をやって、パキスタンも核実験をやったときに、インドとパキスタンに経済制裁を含めた制裁を、今回北朝鮮に取ろうとしている同じような制裁措置を取ったわけです。
 ところがこれは、9.11のテロがあったあとでアメリカはインドとパキスタンに対する制裁を解除してしまったわけですね、日本も解除しました。ブッシュ大統領が『悪の枢軸国』だと批判したのはイラクとイランと北朝鮮です。イラクに対してはああやって攻撃したというようなこともあってイランと北朝鮮が核開発に走り出したという経緯経過もあります。
 そういう中で、インドとパキスタンは核実験をやった、そして制裁をしたと。しかしそれは自分たちの都合で解除してしまったわけですね。同時にアメリカ自身も日本政府が出す核の拡散防止、軍縮の国連総会の決議に反対しています、アメリカはブッシュ政権になってからずっと。それはどうしてかと言いますと、包括的な核実験禁止条約というのがありますが、これはブッシュ大統領は反対だといって日本の決議に反対しているんですね。

 こういうような中で、今回の北朝鮮の核実験がありました。これは本当に一大問題でございますので、制裁をしながら同時にやはりどうしていくのかということを基本的には6者協議、アメリカ、日本、韓国、ロシア、中国、それに北朝鮮という中で話をしていかなければならないわけですけれども、何としても核の放棄ということを北朝鮮に受け入れてもらうことが前提になるわけでございます。そういった対話に向けて中国やロシアも一生懸命走り回っています。中国と韓国の首脳会談、中国は特使をアメリカとロシアに派遣するという形で動いています。
 日本はいま安保理事会の決議で動いているわけでございますが、これからの将来のことも見据えた、やはり全体の核廃絶に向かってもっと大きな流れをつくっていくということに、日本政府はもっと積極的でなければいけないと痛感いたしております。

 河野議長が会長をしております国際軍縮議員連盟というのがありまして、私もそのメンバーですけれども、その会議で、やはり広島・長崎の核の現実というものを各国に知ってもらわなければダメだということで、そういう資料、それから8月6日、8月9日の広島、長崎両市長の発言なども各国に配布しようではないかということを決めました。
 やはりみんなで核廃絶という大きい目標に向かって努力していくことが大事だと考えております。
 どうぞお元気で。ありがとうございます。

   2006年10月15日

横 路  孝 弘