日本はアメリカの属国となってしまうのか
〜米軍再編による米軍・自衛隊の一体運用化について〜

 

 皆さんこんにちは、横路孝弘です。
 今日7月21日、札幌大通公園のビアガーデンが始まりましたけれども、これから夏を迎えてもっと暑くなってほしいですね。農作物は日照が必要だという状況にあります。
 この間の日本の政治は本当にいろんな問題がありました。北朝鮮のミサイル8連発、一体金正日という人は何を考えているのだろうかということで、国内の報道も大変だ大変だということになったんですが、今日の新聞を見ると、イランが立ち会って、どうもあのミサイルはイランに売り込むために打ったんではないかなどという報道もありまして、真実はよくわかりません。
 いずれにしても、やはり外交で問題をしっかり解決するということが大変大事なのではないでしょうか。

 しかしそれに反して小泉政権は、いま米軍再編の動きに日本は協力しようとしています。お金が3兆円ということですね、沖縄からグアムへの移転がだいたい6800億円くらい、あとの2兆2000億円で国内の米軍基地、同時に日本の基地も強化すると。例えば千歳にF-15がやってきて米軍と日本の航空自衛隊が共同訓練すると、その米軍のF-15の格納庫を造るための費用、このような費用が2兆2000億円といわれています。
 お金ばかりじゃなくて中身が大変なんですね。例えばまず陸上自衛隊。アメリカワシントン州の陸軍第1軍団司令部というのが神奈川にあるキャンプ座間に移ってきます。この第1軍団司令部というのは、アジア太平洋、インド洋から中東にいたるほぼ世界の半分の地域の軍事作戦を立てて指揮をするところなんですね。
 陸海空それぞれの軍事作戦行動というものの一番基本となる総司令部機能です。そこに今度、自衛隊が作りました防衛庁直轄の中央即応集団という、これは習志野の空挺部隊だとかヘリ部隊だとか、特殊部隊だとか、あるいは核兵器や生物化学兵器に対抗する部隊だとかというような部隊の司令部機能を一緒に持つんですね、キャンプ座間で。つまり米軍の作戦司令部と日本の一番海外で展開する部隊の司令部機能が一緒になると、米軍と自衛隊の融合といわれているような大変な問題です。

 航空自衛隊も、いま府中に日本の航空総隊の司令部があるんですが、これを米軍横田基地に移しまして、横田の米軍第5空軍を中心としたものと一緒にオペレーションセンターをつくります。何のためのオペレーションセンターかというと、ミサイルに対抗する措置をとるためのオペレーションセンターなんですね。対抗措置をとるために、Xバンドレーダーという新しいレーダーを青森県車力村にもう設置いたしました。
 そして北海道奥尻島の沖合いにイージス艦を配置して、中国あるいは北朝鮮から飛んでくるミサイルを打ち落とすということなんですが、アメリカへ飛んでいくミサイルを日本の海上自衛隊も協力して打ち落とす、航空自衛隊も協力するというような、自衛隊がもう本当に米軍の指揮下に入った軍隊と言っていいと思います。
 さらにこの米軍再編の中で日米で約束しているのは、日本の海上自衛隊が高速輸送艦を持つと。アメリカが持っている高速輸送艦の中には海兵隊員1000人を乗せて、荷物を500トン以上積んで、時速85キロで走る高速艇などがあります。こういうのを海上自衛隊が運用するんですね。誰を乗っけるかというとアメリカの海兵隊員を乗っけて、アメリカが必要とする場所に運ぶと。これは海上自衛隊の中からも反対の声が上がっていますけれども、こんなひどいこともやろうとしているんです。

 もう完全に日本はこういう面からいうと、アメリカの属国になったと言ってもいいと思います。それを小泉さんは進めてきたわけです。
 それでもうほとんど外交なき軍事力に依存した、しかもアメリカの軍事力に依存した状況になっていますから、例えば北朝鮮に対する国連安保理の決議の問題でも、日本が一番強硬な旗を立てて、アメリカと一緒と言いながらアメリカはロシアや中国と妥協すると、裏で交渉するということで、本当に何と言いますか、情けない状況になっています。
 その小泉さんは中東に行って、イスラエルあるいはパレスチナに対して、「お互い隣国同士は仲良くすべきだ」などという説教をしてましたけれども、そういうことを言っているうちにイスラエルがミサイルを発射するということで、周辺で紛争を巻き起こしているわけでして、悪くするとシリアやイランとの間の紛争にまで拡大する可能性を持っています。
 ともかく日本の外交は全くなき状態になっていまして、これをやはり政権を交代して変えるということが大変大事だと思っています。

   2006年7月21日

横 路  孝 弘