小泉・竹中政権の政策の影

 

 皆さんこんにちは、横路孝弘です。
 1月20日から国会が始まりまして、今まで主に小泉内閣の政策の影の部分について、各党からずいぶんいろんな議論が行われて参りました。

 副議長としての仕事は、議会運営が順調に進むように、しっかりと少数意見も含めて審議ができるようにすることが主な仕事でございますが、その他に、外国からのお客様の応対が結構ございます。副議長に就任してから、モロッコ国王やパラグアイ大統領、ブラジル副議長、南アフリカ共和国議長、スワジランド王国議長、グアテマラ外務大臣、ロシアや中国や韓国の議員団などたくさん来られます。
 外務省が日本の国連安保理常任理事国入りを目指しているということもあって、各国に招待状を送ってたくさん呼んでいるということもあるのですが、初めてスワジランドという南アフリカ共和国の隣にある国の議長がやって来られました。話を聞いてビックリしたのですが、人口は110万人くらいの王国なのですが、ここの国民がいま直面している課題は何かというと、エイズに感染している国民が40%、そして失業している国民が70%ということで、日本政府としては食糧支援とエイズなど公衆衛生のいろんな支援をしているということです。いま本当にアフリカのサハラ砂漠から南の方では飢餓が発生している地域もありますし、エイズの拡大がとてもひどい状況にあります。
 エイズといえば日本も先進国の中で新規感染は一番多いんですよ。そういったたくさんの問題を世界は抱えているなということを痛感しながら、外国から来たお客さんといろいろ議論しているところでございます。

 小泉政権の影の部分がいよいよ本格的に議論されてきました。私は従来からその問題を提起してきたわけでございますけれども、まさに二極化が進んで格差が拡大し、そして貧困層がOECDの基準でいうと15%と大変拡大している社会になって、そういう中から犯罪とか自殺とかホームレスが出てくる。従来から指摘されてきたことを、初めて自民党も含めて各党で認識して議論されてきています。
 もともと小泉・竹中政権というのは、格差があるほうが活力ある社会だと、アメリカのように力のある人間をさらに押し上げて力を持たせたほうが社会全体が引っ張り上げられて、そしてより良くなるんだと、こういうような考え方ですね。つまり自由に競争したほうが人々は幸せになるということですが、競争してみんなが勝つわけではありません。今の社会は競争した者一人が全てを取ってしまう。ですからその競争で敗れた者はあとは自己責任でやりなさいと、いまはこういう政治になっています、そういう行政になっているわけです。
 この基本のところを変えていくことが非常に大事でありまして、そのためにはみんなが働く仕事があって、その仕事を一生懸命まじめにやれば、その労働で得たお金で生活ができるということが最低のことですが、そのことがしっかりとやられていなければいけないと思います。

 スウェーデンと日本との比較があるんですけれども、たとえば週に何回くらい家族と夕食を食べるかですが、スウェーデンは週にだいたい5日ですね、日本は2〜3日、土日を中心にということですね。また北欧諸国はほとんど残業がありません。なぜないかというと、時間外手当が高いからです。時間外手当を払うよりはもう一人雇用したほうが企業としても安上がりということで、雇用を確保して、その代わり残業はしない、いわばワークシェアをやっているんですね。そこで家庭や地域での生活の時間が生まれてくるということでして、小泉政権の影をなくすには、そういった働き方とか過ごし方ということを含めて変えていかなければいけないというところに直面しています。

 小泉政権の外交は相変わらずもうひどい外交を続けていまして、中国、韓国の人ももうあきらめて「9月以降だな」と。しかしその9月以降も小泉さんと同じような総理大臣が続いたら一体アジアはどうなるのでしょうか。
 やはり小泉さんとちゃんと違う軸をしっかりと立てて、対抗する民主党にしていかなければいけないと、そんな思いを強くしております。


   2006年2月20日

横 路  孝 弘