重要法案 食品安全基本法と個人情報保護法

 

 札幌でも桜の開花宣言が出され春めいてまいりましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
 統一自治体選挙も終わりまして皆さんにも大変ご支援頂きましたが、鉢呂吉雄知事候補、本当に残念な思いを致しました。ご支援頂きましたことを心から感謝申し上げたいと思います。
 また札幌市長選挙に立候補した上田文雄弁護士、私と同じ法律事務所の弁護士ですけれども、皆さんのご支援でトップにはなりましたけれども、法定得票に足りず再選挙ということになりました。6月8日が投票日になりますが、私もまた上田市政実現のために一生懸命頑張っていきたいと思っております。

 選挙の前半が終わったあとで、国会では私の所属している内閣委員会に食品安全基本法、個人情報保護法という大変大事な法律案が提議されていましたので、この2つの法律案の審議に参加致しました。
 食品安全基本法という法律は、今までの既存の法律、例えば食品衛生法などは、消費者の健康を守る、あるいは食の安全を確保するということが目的になっていない法律でございます。
 そんな意味ではBSE問題ですとか中国からの輸入野菜の残留農薬問題など、食に関する安全性が問われる問題がたくさん出てきて初めて政府も私どもの問題提起を受けて、食品安全基本法をつくるということになったわけです。

 今の食の実態をいろいろ調べてみますと本当にひどいですね。残留農薬が1つの野菜から4つも5つも出てくる。指定されている残留農薬の数は200から300ございますが、さらに指定していないものも含めますと400とか500という数になるわけですし、添加物もやはり同じような数がございます。
 それぞれの残留農薬や添加物について国の基準が一部決められていますが、その基準もそれぞれの農薬や添加物を毎日食べたとして人間の体に影響があるかないかという一つ一つについての基準なのです。
 ですから例えばお店で売っているおにぎりやお弁当の表示を見ていただくとわかりますが、たくさんの添加物が入っています。そういう添加物や残留農薬が何種類も複合して体内に入った場合にどういう影響を与えるのかということはほとんど調査されていないのです。最近アレルギーの人が増えているというのもそういうところに大きな原因があるのだろうと思います。
 その他にも例えばダイオキシン、これは水産庁が全国の魚を調べているのですが、東京湾や大阪湾、伊勢湾などの湾内の穴子やスズキやコノシロなどを見ますと、基準値をはるかに超える魚が驚くほどいます。妊産婦さんや子供さんなどへの影響が非常に心配されます。
 またカドミウムに汚染されたお米も毎年30万トンも作られています。毎年必ず作られる場所はわかっていますが北海道ではありません。もちろん商品には回せませんから一部は農水省が買い上げて食用以外に使っています。
 しかしこれも国の基準と国際基準との間に差がありまして、国際基準はもっと厳しいのです。したがって国際基準を上回って流通しているカドミウム汚染米をどうするかということもあまり公には議論されていませんが大きな問題であります。

 最近「スローフード運動」ということで、身の回りでできた安全なものを食べるのが一番だという運動がありますが、全くそのとおりだと思います。
 これから食品表示も遺伝子組み換え食品の表示を含めてさらに厳密になっていきますが、できるだけ家庭で手間隙かけて作って食べるというのが一番だと思います。
 この食品安全基本法案はいま参議院で審議されています。

 もうひとつは個人情報保護法案です。
 いま国内では名簿業者などによっていろんな情報が私どもの知らないところで勝手に売買され流されています。この前もインターネットで取り寄せてみましたが、例えばサラ金で借金をあちこちにしている多重債務者の名簿に120万人も登載されていたり、あるいは一人暮らしのお年寄りの名簿だとか、障害を持っている人の名簿だとか、本当に許されない名簿がどんどん流出しています。
 誰が買っているのか、どういうことに使っているのかはっきりわかりませんけれども、そんな情報社会になってしまいました。
 法律作成の最初の目的は個人のプライバシーをちゃんと守るということだったのですが、実はそういう名簿を売っている人たちを取り締まるということもこの法律ではできない、極めて不十分な法律でございましたので、私ども民主党は対案を出し、政府案に反対致しましたが、先日衆議院を通過してしまいました。

 私たち国民にはいろいろ知られたくないたくさんの情報があります。例えばどんな病気をしてどんな薬を飲んでいるのか、どれほど借金や預金を持っているのか、いつどこで何をどれだけ買ったのか。いまはそういうような情報がどんどん使われていく社会になっていっています。
 個人のプライバシーをしっかり守るということが本当に大事な社会だという思いを新たに致しまして、また国会で頑張っていきたいと思っています。ありがとうございました。

  2003年5月1日
                                                横  路  孝  弘