小泉改革で、庶民・高齢者の負担増

 

 皆さんこんにちは、横路孝弘です。
 北海道のさわやかな季節になりましたが、いかがお過ごしでしょうか。

 国会も会期が1ヶ月延長になりまして、7月いっぱいまでになりました。そしてあの有事法制、個人情報保護法案、健康保険法の改正案、郵政公社設立の法案といったような重要法案が目白押しでございます。
 私どもはこれらの法案を非常に問題の多い法案だと、特に有事法制、個人情報保護法案、あるいは医療保険の自己負担を上げる法案を何とか廃案にしていきたいということで、衆参でいま頑張っているところでございます。

 小泉構造内閣も、言葉だけで中身はさっぱりないということが明らかになってきて、小泉さんに対する支持率も非常に下がってきています。そしてこの構造改革の本当の姿がいよいよ形を現すというのが来年度予算になります。
 年金で生活をされている方、つまり年金が主たる収入源という方が高齢者の方のうちだいたい6割で、年金のウエイトが大変高くなってきています。その公的年金の給付額を物価にあわせて増減させる「スライド制」は、いま凍結されています。
 しかし今、財務省などはこの物価スライド制凍結を解除しようと、来年度予算に向けて強力に主張しています。
 そうなるとどうなるのか。いま厚生年金や国民年金など公的年金を受けている方は全国で約2900万人おられます。厚生労働省の調査によりますと、厚生年金の標準モデル「夫婦2人で月額約23万円」という方の場合で、今年の消費者物価が政府見通しに近い前年比マイナス0.6%でスライドしますと、来年度のマイナスがだいたい累計で2.3%くらいになるということで、月額で約5500円、年間で66000円の引き下げになります。ですから年間で約7万円近い年金収入が減らされるという問題が出てきています。
 さらにいま、課税ベースを拡大していこうということで、様々な個人所得に関する控除措置をどんどん無くそうとしています。その中に、年金に対する課税を強化しようという話も出てきています。
 ですから受け取る年金は下げられて、税金も取られる。その上医療費は今回ご承知のように、これも厚生労働省の計算によりますと70歳以上の高齢者の場合に、だいたい年間で8000円くらいの負担増になるのではないかと言われていまして、この小泉構造内閣というのがまさに「強い者を強くし、弱い者を弱くする」という方向に向かって、大きく踏み出しているという姿がだんだん現実の上にはっきりしてまいりました。

 税制改革についても、いま経済財政諮問会議と政府税調で議論していますけれども、要するに企業をさらに強くするということで、法人税をさらに下げる議論をしています。今の日本の法人税は世界の先進国でいうと最低の基準です。アメリカやイギリスなど一番低いところと比べても低い法人税負担になっています。相続税なども引き下げようとしています。
 ですから、強いところは引き下げて負担を軽減して、庶民に対する課税を強化するということがもう明確な姿で出てまいりました。
 こういうことをやった結果出来上がる社会というのは、アメリカ的な競争社会、つまり「弱肉強食の社会」です。そういう社会は私ども日本が望んでいる社会ではないと思います。

 こんな小泉構造内閣の姿をはっきりさせて、やはりしっかり対決していく、そういう民主党でなければいけません。
 いま民主党の支持率が低いのも、わが党の幹部の中に「小泉構造内閣万歳!」ということを絶えず発言するような方がおられて、だんだんと構造改革の中身がはっきりして、小泉さんの支持率が下がると同時に民主党も下がるということになっているわけです。

 そうならないように、本当に与党をチェックし、与党に代わる具体的な政策を提言できる民主党にしていくために頑張ってまいりたいと思います。

     2002年7月7日
                                                     横路 孝弘