政権交代で弱肉強食社会を食い止める

 

 皆さんこんにちは、横路孝弘です。
 今日は3月3日です。昨日の衆議院本会議で来年度予算が通りまして、3月5日には内閣不信任案が提出されるというときに、今の状況についてお話し致したいと思います。
 皆さんご承知のように、株も1万3千円を切って1万2千円代。これだけ下がりますと、金融機関を中心として持っている株の含み益はもうほとんどなくなりますので、銀行や生命保険会社の経営も含めて大変厳しくなります。

 失業も依然として高止まりで、320万人の失業。そのうちで世帯主の失業が100万人、そしてこの春卒業する高校生や大学生などの就職率も大変厳しい状態が依然として続いております。
 しかも雇用の内容が常用雇用からパート・派遣労働へと、雇用条件の質が非常に悪くなってきておりまして、それだけに将来への不安は募るばかりの状況です。

 そこへ来て物価が非常に下落してきました。食料費、衣料、家電製品、台所用品などを含めまして、物価が本当に大変な勢いで下がってきています。
 消費者にとって物価が下がることはお金の価値が上がることですから悪くはないのですけれども、しかし日本経済全体として考えてみますと、物価が下がるということは売上が伸びませんから、企業はどうしても利益を確保するために固定経費を下げなければいけないということで、またリストラが行われて、そこからたくさんの人々が失業の市場に出てくるということを繰り返すことになってしまいます。
 そのことによって雇用が不安定になり、雇用所得が減って、消費がまた減っていく。消費が減ることで生産も減ってしまうという悪循環に入っていく、今の日本はそんな経済状況です。

 昨年の補正予算や2000年度予算で、自民党や公明党の議員の皆さんは何と言ったか、「ともかくここから民間の経済へ移行していくんだ」と。つまり個人消費や設備投資が車の両輪になって日本の経済は立ち直っていくということを言っていたわけですが、政府予算が通っても株は下がるばかりという状態でありまして、本当にもう手詰まり、打つ手なしという状態にあります。

 やはり将来への不安を解消しなければなりませんから、これには雇用と年金について安心できる政策をつくる必要があります。
 私は、例えばパートや派遣労働について、同一価値労働・同一賃金といった原則や保険の適用について差別しないということをしっかり打ち立てると同時に、世帯主の失業については失業給付期間を長くして、その間に教育や訓練を受ける体制を充実していくことが必要でしょうし、年金はやはり基礎年金部分を充実する、そして年金も税金も世帯中心から個人中心に切り替えていくという構造改革が必要になってくると思っております。
 アメリカ原子力潜水艦による「えひめ丸」沈没事故、あるいはKSD事件、そして外務省などの機密費流用問題というように、もう本当に日本政府の対応はモラルを喪失していまい、今のこの厳しい状況に対して森総理の認識も責任感も全くない、そんな状態でございます。

 森総理の運命はもうあと幾ばくもないわけですが、それに代わって誰が総理大臣になっても変わりません。結局、既得権を持っている人々からのプレッシャーに負けて、やるべき改革ができない。そうしているうちに日本的な良さも失ってしまって、日本の経済も競争と効率になると同時に、社会にも市場主義がどんどん入ってきてしまっている。そんな弱肉強食の社会になろうとしています。
 それを食い止めるには政権の交代しかありません。またこれからも頑張ってまいりますので、皆さんよろしくお願い致します。

   2001年3月3日
                                          横  路   孝  弘