第151回通常国会に臨むにあたって

 


 第151回通常国会が昨日から始まりました。参議院選挙の投票日を睨んだ与党の党利党略で1月31日の国会召集となりました。今国会の焦点は、言うまでもなく、このような与党の党利党略を断じて許さず、自公保与党との対決姿勢を鮮明にして国民にわかりやすい国会活動に取り組むことです。
 さて、昨年12月に発足した「第2次森改造内閣」は、相も変わらぬ派閥均衡で主要閣僚が留任するという、全く新鮮味のない内閣になりました。

 最初に、本年1月6日に実施された省庁再編で1府12省庁の新しい体制がスタートし、副大臣制度や政務官制度が導入されました。これに伴い、衆参両院の常任委員会も再編され、今通常国会から新しい委員会体制で審議に臨むことになります。巨大官庁が誕生しましたが、霞ヶ関の官僚が巨大官庁の特権に安住し、再び権力争いと天下りに奔走するのか。国民のための企画、政策立案に真剣に取り組む体制となるのか。政治主導を実現するためには、政治家が官僚に日本の進路、進むべき方向性を示していかなければなりません。さらに、その上で国会による充分なチェックと監視が必要です。

 まず、2001年度予算案についてですが、赤字国債の発行額は昨年よりわずかに減ったものの、財政構造改革への道筋は全く示されず、宮澤財務相自らが認めるように借金財政は一段と膨らみ、予算の三分の一あまりが借金返済に充てられる異常な事態となっています。毎年毎年繰り返される異常事態に、もはや、自民党主軸の内閣では、財政再建などは望むべくもありません。
 日本経済の見通しの暗さに株式市場は予算編成直後から続落し、平均株価は現在1万3000円台で推移しています。年度末の3月にかけて金融不安の高まりも懸念されており、予算案の審議に際しては森内閣の責任を徹底的に糾していきます。
 また、深刻化している雇用問題についてですが、企業のリストラが進行する中で、中高年を中心とした働き盛りの失業が一段と増加しています。失業率は依然として高率であり、完全失業期間も長期化しています。日本経済の構造改革が遅々として進まないため、新規の雇用を創造することすらできません。予算審議の中で緊急の雇用対策などを含め、政府の姿勢を質していきます。
 なお、2001年度予算案については、民主・自由・共産・社民の4野党共同で予算案の組替え要求を行なうことで一致し、組替えの内容について協議を継続しています。

 さて昨年来、問題となっています、いわゆる「KSD問題」、とりわけ昨年末に明らかになった献金問題で1月23日に辞任した額賀前経済財政相や「外国人研修生の滞在期間延長」、「ものつくり大学」建設促進などの国会質問にからみ「受託収賄容疑」で逮捕され、議員辞職した元労働政務次官、自民党の小山孝雄前参議院議員の問題など、次々と「KSD」と自民党議員との癒着と疑惑が明らかになっています。小山孝雄前議員は村上正邦前自民党参議院議員会長の秘書を長年務めており、問題となった政治団体「豊政連」はKSD本部の建物内に置かれ、村上氏の支援団体として参議院選挙の際には名簿順位を上げるため自民党党費の肩代わりまで行なっていました。
 また、KSDは自民党東京都豊明支部を通じて自民党への多額の政治献金も行なっており、KSDに関わる疑惑は政官業癒着の典型で自民党の体質そのものとも言えます。さらに、今年早々に明らかになった外務省官僚による「外務省外交機密費および官房機密費流用問題」などの一連の疑惑解明についても速やかな真相解明が求められています。
 このため、「KSD問題」については、衆参の予算委員会で村上氏をはじめ、額賀前経済財政相、小山孝雄前参議院議員、KSDの古関前理事長の証人喚問を強く求めていきます。同様に「外務省機密費流用問題」についても松尾前要人外国訪問支援室長の証人喚問を要求いたします。また、これに関連して外務・厚生労働・文部科学など関係委員会でも徹底的に真相究明に取り組みます。

 すでに今年1月17日に民主・自由・共産・社民の野党4党で「野党共同KSD等疑惑追及PT」(鍵田座長=民主)を発足させ、4野党が協力して一連の疑惑解明に向けて積極的に取り組みを開始しています。党内でもこれに対応して、「KSD問題」「外務省問題」それぞれについて、疑惑解明のためのPTが設置されており、これらのPTを中心に疑惑解明に向けた取り組みをさらに強めていきます。
 また、1月29日には与党の政官業癒着選挙を監視するため、民主・自由・共産・社民・無所属の会の5野党で「政官業癒着型選挙監視委員会」(石井一座長=民主)を発足させ、与党と官界、業界の癒着選挙を監視する体制もとっています。

 私も内閣府と内閣官房を管轄する内閣委員会の委員長に就任しましたので、これからの財政経済構造改革、内閣官房機密費、警察行政、男女共同参画社会などしっかりと審議していきたいと決意しております。

     2001年2月1日
                                           横  路  孝  弘