消費者金融の個人情報管理を徹底させるべき
2004.4.9

質問に立つ横路孝弘 国や地方の行政機関が暴力団による脅迫や不当な要求に応じているという調査結果を示し、警察は行政機関と連携して素早く対応し、暴力団との関係を断ち切るよう求めた。
 また、ヤミ金融やオレオレ詐欺に使うために消費者金融利用者や高齢者の個人名簿の売買が横行している現状を指摘し、消費者金融の情報管理を法律的に規制するよう求めるとともに、名簿売買の監視を強め、処罰を厳しくするよう要請した。

 議事録全文は以下のとおり

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○横路委員 いわゆる暴力団対策法が平成四年にスタートをいたしまして、この間、この法律に基づいて指定暴力団制度それから中止命令というような新しい措置がとれるようになりましたし、機構の面でも、あるいは取り締まりの法律の面でも、非常に強化されてきたというように思うんです。
 しかし、実態を見てみますと、この暴力団対策法がスタートした二、三年は急激に暴力団の数も減って、暴力団から正業につくというか、そういう人も相当ふえておったわけです。多分、新しい法律ができたということで現場の警察官の方が相当努力された結果だろうと思うんですが。その後、ずっと横ばいに来て、ここ四、五年、むしろ数はふえてきていますね。構成員は横ばいですが、準構成員というのはふえていっております。そして、検挙の方は下がってきて、中止命令はぐっと伸びている、こういう構造になっています。
 それがまさに暴力団対策法の法律の、ある意味では資金源を締め上げるという成果を上げると同時に、しかし、今お話があったように、組織の実態も活動も不明な部分がふえてきて、しかし別に暴力団という組織がなくなったわけでも暴力団の手による犯罪が減ったわけでもないけれども、やみの中にずっと沈んでいっている。
 そういう中で、なかなか御苦労はあると思うんですけれども、しかし、どうしてこういうような今の現状になっているのか。体制も強化したし、取り締まりの法律も充実してきた、しかし現実はふえてきている、しかもだんだんやみの中に行ってわからない部分がふえてきている。これはどういう結果なんでしょうか。

○近石政府参考人 御指摘のとおりでありまして、暴対法の施行によりまして、暴力団員による違法、不当な行為の防止、対立抗争等の抑止、暴力団排除機運の高まりによる暴力団の孤立化等の成果が上がっております。他方、暴対法施行後、暴力団員の検挙につきましては、検挙件数が五万件前後、検挙人員が三万人台の前半でそれぞれ推移していまして、ほぼ横ばいの状況であります。
 暴力団の首領または中枢幹部に対する重点的な取り締まり、また資金源活動の巧妙化、多様化に対応した組織的犯罪処罰法等あらゆる法令を多角的に適用しての取り締まり、また裁判所、預金保険機構等と連携した金融・不良債権関連事犯の摘発等を積極的に推進してきたところであります。
 しかしながら、この暴対法の施行に伴いまして、議員御指摘のとおり、犯罪の多様化また不透明化が進みまして、警察がなかなか構成員として把握するのは難しくなっておる。その反面、準構成員という、構成員により近く、暴力団とともに行動している人間が減っておらないという現状は変わっておらないというところでありまして、ますますまた不透明化が進んでおるという状況であります。
 警察といたしましては、今後とも、暴力団の不透明化また資金源獲得活動の変化に対応した暴力団組織に打撃を与える取り締まり、暴対法の効果的な運用、暴力団排除活動の推進を三本柱とする暴力団総合対策に組織を挙げて取り組んでまいる所存であります。

○横路委員 検挙の方は、例えば平成五年、平成十四年と比べますと、三万四千件から三万件ぐらいに減っているんですね。しかし、中止命令は非常にふえています。
 ちょっとそこでお尋ねしたいんですけれども、中止命令というのは、いわゆる脅迫とか恐喝とかあるいは暴行などの犯罪行為に至らないグレーゾーンのところを対象とするんだ、こういうお話なんですね。つまり、暴力団という威力を示しながら不当に経済的な利益を上げるというのを抑止するんだということなんですが、脅迫、恐喝という犯罪行為を立件するという御努力と、中止命令を出すということ。多分これは現場でいうと、犯罪として逮捕して起訴するというのは相当なエネルギーを要するわけですね、被害者のこともちゃんととらえなきゃいけないし。
 中止命令というのは、ある程度話を聞いたら出せるという安易さがあるんじゃないですか。どうも見ていますと、中止命令だけ非常にふえて逮捕の方の検挙は減っているというのは、こういう脅迫、恐喝、実際問題あれでしょう、いろいろな、金を出せという話が多いわけですね。用心棒としての金を出せとか、みかじめ料を要求するというようなことが多いわけですから、それは多分、脅迫とか恐喝、グレーゾーンといえばグレーゾーンかもしれませんが、しかし、犯罪を構成する要件に当たるケースも随分たくさんあると思うんですね。それをどうも中止命令の方にかえてやっているんじゃないでしょうか。
 私はちょっと、この数字を見てそういう疑いを持つんですけれども、どうですか。

○近石政府参考人 暴力団取り締まりの一線警察におきましては、でき得る限り刑事罰、いわゆる恐喝なら恐喝、暴行なら暴行ということで、刑事罰に当たるものは徹底して検挙するということに努めているところでありまして、議員御指摘のとおり、グレーゾーン、捜査してもなかなか刑事罰等を与えることはできない、構成要件に当たらないという事案というのは非常に多いわけでありまして、毎月毎月みかじめ料を取り立てる、また、おしぼりを買えというふうにして要求する、そういうふうなのはなかなか恐喝罪というのに当たらないというので、中止命令という行政命令で対応しているところでございます。

○横路委員 中止命令を出して、さらにもう一つ出して、それに反して検挙した事例というのはほとんどありませんよね。四十数件ぐらいしかないですよね。だから、それは中止命令の効果があるといえば効果があるのかもしれませんけれども、ぜひ、犯罪の構成要件に当たるものはやはり現場でしっかりと取り締まるということが大変大事だと思うんですね。
 暴力団対策というのは、やはり市民生活の中に生まれているわけですから、それに対して現場でしっかりした対応をする、市民の訴えがあったときにはそれにしっかり対応するという現場での活動というのが暴力団対策で何より大事なことなんだと思うんですね。組織的な体制は、大分、警察法の改正そのほかでずっと進めてきたわけでしょう。現場の警察官がどうやって暴力団の取り締まりに対応していくのかということが大事で、その場合にはやはり市民の訴えというのがベースになると思うんですね。ですから、ぜひ、やはり現場での対応をしっかりとやるように力を入れていっていただきたいなと思います。
 何年か前に神戸で、山口系の暴力団員に大学院の学生が連れ去られて、暴行を受けて放置されて、それに対する警察の対応というのがいろいろと問題になったことがございますけれども、ああいうことのないように、やはり現場における市民の訴えをしっかり受けて、犯罪的要素があれば、それはちゃんと犯罪として立件するという努力をぜひしていただきたいと思います。

○近石政府参考人 議員御指摘のとおりでございまして、一線警察、暴力団対策に携わる警察官といたしまして、違法行為を看過せず、徹底した暴力団の取り締まりを今後とも行ってまいりたいというふうに思っておる次第です。

○横路委員 これは平成十五年かな、だから割と新しい調査でございますけれども、警察庁などが、いろいろな調査の中に、行政機関、地方公共団体や国の出先の機関について、暴力団からいろいろ要求を受けたことがあるのか、どう対応したのかという調査をやられたことが警察白書か何かに載っているんですが、それを見て、私、ちょっとびっくりしたんです。
 七百四十五の地方公共団体を対象にして調査したアンケート調査の結果ですけれども、暴力団から不当な要求を受けたというのは三〇・五%あるんですね。それらに対して、その要求に応じたのか、断ったのかという回答を見ましたら、応じたというのが一七・八%もあったんですね。どうして応じたのかといったら、威圧を感じたから、あるいはトラブルが拡大することを恐れて応じましたという答えになっているわけです。
 地方公共団体のほかに国の地方支分部局も、全部で四千百七十九調査された結果がやはり同じように出ていまして、暴力団などから不当な要求を受けたというのが二八・二%、だからほぼ三割ですね。そして応じたというのは、一四・二%応じているんですね。どうして応じたのですかというと、以前からつき合っていて応じておるので断るのが困難だという答えだとか、要求金額が小さいからいいだろうと思ったとか、それから威圧感を感じたというような数字が出ているわけです。
 これは正直言ってびっくりいたしました。国の出先機関や地方公共団体でさえも、これほど暴力団の要求を受け入れている。まず、やはりこの辺から犯罪を根絶していかなければいけないというように思うんですが、アンケートをやられてこの調査結果が出て、警察庁としてどうされたんですか。

○近石政府参考人 昨年、警察庁等が全国の都道府県、市、特別区の合計七百四十五の地方自治体及び国の行政機関の地方支分部局等四千百七十九機関を対象に実施したアンケート調査の結果からも、過去に暴力団等の反社会的勢力から不当要求等を受けたとの回答が約三割を占めまして、うち七五%が最近一年間に不当要求を受けているなど、行政対象暴力が放置し得ない実情にあることが明らかになったところであります。
 このような状況を踏まえまして、警察庁では、暴力団の資金源を封圧するとともに、行政の健全性、公正性を確保するという観点から、行政対象暴力を徹底して排除する必要性があると考えまして、平成十四年十一月、全国の警察に対しまして、行政機関との連携の強化、行政対象暴力の取り締まり等の強化、保護対策の推進等を内容とする行政対象暴力対策の推進について通達したところであります。
 警察におきましては、地方自治体に対しまして、行政対象暴力に行政機関が個人的ではなくて組織的に対応することを定めた要綱等の制定を働きかけておりまして、平成十五年十二月末現在、全自治体の三割に当たる八百八十六団体がこのような要綱等を制定しているところであります。
 また、自治体に、暴力団対策法に基づく不当要求防止責任者の選任と暴力追放運動推進センター等が行う責任者講習の受講を促しておりまして、平成十五年十二月末現在、約四万三千人が不当要求防止責任者に選任され、平成十五年中、約四万一千人が不当要求防止責任者講習を受講しているところであります。
 今後とも、関係行政機関との緊密な連携のもとに、行政対象暴力対策を強力に推進してまいりたいというふうに考えております。

○横路委員 国家公安委員長、暴力団取り締まりというのは、今、国を挙げて犯罪を減らしていこう、抑止していこう、こういう中で、行政機関そのものが暴力団の要求に応じているというこの実態をどのようにお考えですか。

○小野国務大臣 今お話を伺わせていただきまして、まことに残念なことであると認識をいたしております。

○横路委員 残念なことは残念なんですが。
 それで、行政の機関を調査したそのときに、警察に対してどういう要望をしているかというと、一つは、脅迫を受けたときに保護してほしいということですね。それからもう一つは、どう対応したらいいのか、その要領を教えてくれ。それからもう一つは、暴力団関係企業についての情報を提供してくれと。
 この暴力団関係企業についての情報を提供するというのは、非常に大事なことだというように思うんです。しかし、脅迫を受けたときの保護だとか、どう対応すべきか、その要領というのは、それぞれ警察というのはすべての地域にあるわけですから、やはりこういう行政機関との連携を行って、暴力団が来たら警察もすぐ何か対応できるような仕組みをつくることぐらい、そんな何も難しいことをやってやられるわけじゃない、日常、ふだんの中でもできる話ですから。
 いずれにしても、地方公共団体や国の出先機関がこれだけ暴力団から要求されて、しかも要求に応じている。特にこれは平成十五年の調査ですから、この一年間の話でございますから。先ほどいろいろとお話ございましたけれども、特に警察への要望の、脅迫を受けたときの保護、どう対応すべきか、その要領、それからあとは暴力団関係企業についての情報というのがアンケートの結果一番多いようでございますから、ここはやはりしっかり対応してもらいたいというように思います。よろしゅうございますね。

○近石政府参考人 御指摘はごもっともでございまして、一線警察におきましても、各級幹部が市町村また国の出先機関等に回りまして、太いパイプをつくる。それからまた、職員個人が対応しない等々、それから、どういう対応をするかという教養をするというようなことで、きめ細かくそのパイプをつくりながら協議しているところでありまして、今後ともそれを推進してまいりたいというふうに思っております。

○横路委員 同じような調査は、第一線の警察官に聞いているんですね、今の暴力団について状況はどうなのかという。
 これを見ますと、やはり先ほど来ありますように、この十年間の変化というのは、不透明化が進んだ、資金活動が巧妙化した、それから三団体に寡占化が進んでいる、特に山口組に集中してきているんですね、そういう状態だ。
 そして、資金獲得の主流は何かというと、やみ金融、経済取引、それから麻薬の取引。進出している表の活動、表かどうかはわかりませんが、表の活動は何かというと、貸金業などの金融業というのがトップですね、そして産業廃棄物、風俗営業というところが、現場で暴力団に対応している警察官に対するアンケートの結果なわけです。
 そこで、やみ金融の問題についてちょっとお尋ねをしていきたいというように思っています。
 やみ金融事犯というのは、法律が改正されて多分取り締まりは相当しやすくなったというように思うんですね。平成十五年、件数が相当ふえてきているわけでございますが、この背景にもまだまだ相当たくさんあるというように思うんですが、最近の金融事犯の状況について、まずちょっと御報告をいただきたいと思います。

○伊藤政府参考人 やみ金融事犯につきましては、高金利、過酷な取り立て等による被害が拡大しておりますことから、昨年七月に貸金業規制法及び出資法の一部改正がなされ、無登録業者の広告禁止、違法高金利要求罪等の諸規定が整備されたところであります。
 警察では、全国の都道府県警察に集中取り締まり本部を設置しまして、強力に取り締まりを推進した結果、平成十五年中の検挙は五百五十六事件、千二百四十六人と、いずれも一昨年の二倍を上回りまして、統計を開始した平成二年以降、最多となっているところであります。
 また、被害規模につきましては、被害人員で約三十二万人、貸付総額で約三百二十二億円に上っておりまして、これも統計開始以降、最多となっております。
 本年一月一日から改正法が全面施行されたことを受けまして、今後さらに強力な取り締まりを推進してまいりたいと考えております。

○横路委員 その検挙された件数だけでも、被害金額が四百二十六億で、被害者が三十二万ということなんですね。背景はまだまだ深いものがあるだろう。
 いろいろ推計している団体がございます。東京都の貸金業界などもやっていまして、多重債務者の関係でいうと、被害者が大体五十万人ぐらいいて、被害金額六千億ぐらいになるだろう、それから破産者の方は、やはりその中から百万ぐらいいて、そうすると金額はその倍ぐらいになるだろうということも言われておりまして、相当これは大きな問題だろうというように思うんですね。
 これだけやみ金融の問題が深刻化したのは、いろんな要素があると思うんですが、不況だということもありますし、あるいは銀行など金融機関の貸し渋りとか貸しはがしだとか、あるいは個人に対する金融のサービスというのがどうも余りよくなかったとか。あるいはまた、借りる方も安易に借りる。今、考えてみますと、ローンにしてもクレジットにしてもキャッシングにしても、要するに借金ですから、借りることになれちゃっているというような消費者サイドの問題。また、法的な規範の薄さとか、いろんな問題があると思うんですね。
 しかし、このやみ金融の対象になっているのは、どういうのが対象かというと、やはり破産者と金融の多重債務者なんですね。破産者というのは、二〇〇二年で二十一万件あるわけです。金融の多重債務者というのはどのぐらいいるかというと、これはいろいろ、はっきりした数字はわかりませんが、二百万人以上いるんじゃないかということも言われているわけです。
 一つ、これは金融庁の方にお伺いをしたいんですけれども、消費者金融とやみ金融、この関連というのは非常に大きいんですね。大きいというのは、こういうことです。
 例えば、消費者金融で一回延滞しただけでダイレクトメールがやみ金から送られてくるとか、消費者金融の返済日、その前日にダイレクトメールが送られてくるとか、あるいは勝手に金を振り込んでくる押し貸しというのも何か最近あるらしいですね、そういうようなことがある。結局、消費者金融に断られた人の名簿というのがやみ金にとっては非常に必要なものになってくるわけですね。ですから、消費者金融から情報が外に流れるということをしっかり阻止するということが大変大事だと思うんです。
 そこで、消費者金融の情報管理というのは一体どうなっているのか。消費者金融の業界の方が自主的にやっているようですが、どうもそこのところを何か法律的に規制するものはないというように思うんですが、これは今、消費者金融に対してどういう指導をして、現状どうなっているのか。
 そして、情報が漏れているケースというのは、例えば、これは後でお尋ねしますけれども、名簿屋というのがこのごろ逮捕されるケースがあります。そういうのはどこから名簿を手に入れたのかというのがわかると、消費者金融とのつながりもわかってくるわけですね。そうすると、そこは警察なんかの取り締まりと金融の方との連携というのは非常に大事になってくるわけです。
 そこで、消費者金融についての情報管理というのを金融庁としてどのように指導しているのか、どんな現状にあるのか、警察との連携がどうなっているのか、お答えいただきたいと思います。

○西原政府参考人 お答えさせていただきます。
 金融機関等における、あるいは貸金業における個人情報、これの適切な管理をしていただくということは非常に重要なことでございます。今御指摘のとおりだと思っております。特に、金融機関に対するその利用者等の信認をやはり確保するということに加えて、個人情報保護、プライバシーの保護、こういった観点からも大変重要なことであるというふうに我々は認識しております。そういった点で、今御指摘のように、個人情報というのが流出していることが相次いでいるということは、これは非常にゆゆしい問題であり、まことに遺憾なことであるというふうに我々も考えております。
 金融庁といたしまして、この個人情報の保護に関してどういう指導をしているのかというお尋ねでございましたが、特に消費者金融等に関しましては、貸金業規制法というものの三十条、この法律がございます。それから、事務ガイドラインもあわせて整備しておりまして、その中では、顧客の情報管理、そういった管理体制についてきちっとしているかどうか。あるいは、その当該情報を他の者に伝達するというようなことに当たっては、守秘義務がきちっと守られているか、目的外使用というようなことになってやしないか、そういったところのチェックポイント。それから、当該顧客に対しましてちゃんと事前に合意を取りつけているかどうか、そういった説明責任の問題。こういった点につきまして、ガイドライン等でも示して、それに基づいて検査監督をしているというのが実情でございます。
 しかしながら、最近に至ってこの個人情報が非常にいろいろと漏れているという御指摘のようなこともございまして、これについては金融機関のみならず、ほかのいろんなところからも、そういうような状況にあるものですから、政府を挙げてやはりこのことについては取り組んでいかなければいけないということもございまして、IT関係省庁連絡会議幹事会、こういうようなところで申し合わせをいたしまして、いわゆる所管の業界に対して、個人情報へのアクセス管理あるいは情報管理体制の整備等について徹底を要請するというようなことの申し合わせがなされております。
 それに基づきまして、当方金融庁におきましても、金融機関による個人情報の適切な管理を促すために、先月でございますが、当庁所管の関係団体に対しまして、個人情報の情報管理を徹底するということとともに、仮に漏えいというような事実を把握した場合には迅速に監督当局へ報告がなされるよう周知徹底を図ったところでございます。そのための事務連絡文書を発出させていただいたところでございます。
 いずれにしましても、今後ともこういった法令あるいは事務ガイドライン等に基づきまして適時適切に監督をしていきたいと思いますが、関係省庁とも十分連携をとりながら、そういったことが起きた場合には、まず内部管理体制に問題がないかどうか、そういったところを十分チェックした上で監督上も厳正な対応を図っていきたい、そういうふうに考えております。

○横路委員 後でまた議論をするんですが、個人情報保護法が昨年議論されたときに、国会の決議で、医療情報や金融情報それから情報通信の情報について個別法が必要であるということで、それを検討すべきであるという決議がついております。
 最近はそういう情報が本当に売買の対象になって流れていっている、それがまた犯罪の温床になっているということもありまして、この決議に基づいて、金融庁として、金融情報についてどういう個別法を、金融関係の消費者金融などの業界はこれを望んでいるんですね。むしろちゃんとした法律をつくってそこで規制してほしいという要望が、去年の個人情報保護法の審議のときには出ておりました。今何かそういう個別法をつくる検討というのは進めておられるのかどうか。
 あの法律自身は、四章以降の肝心のところは来年スタートするということのようで、まだスタートしていないようなんですけれども、しかし、それまでに個別法の方をしっかりつくるというのが大事だと思うんですが、これは金融庁の方で今どんな状況になっているんでしょうか。

○三國谷政府参考人 お答え申し上げます。
 個人信用情報を含めました金融分野におきます個人情報保護のあり方につきましては、平成十三年三月から金融審議会において審議を行ったところでございます。それで、昨年、個人情報保護に関します基本法と関係政令が成立したことを踏まえまして、先般、金融審議会特別部会での審議を再開したところでございます。
 今般閣議決定されました政府全体としての個人情報の保護に関する基本方針、こういった基本法の施行に向けた取り組みなどを踏まえまして、基本法に加えた追加的な措置の必要性などにつきまして今後検討を進めてまいりたいと考えております。

○横路委員 ぜひつくっていただくように御努力いただきたいと思います。
 それで、やみ金融事件に暴力団がどのぐらい関与しているかといいますと、平成十五年の結果は三割ぐらい暴力団が関与しているということでございました。その中でも山口組の五菱会のやみ金融事件というのは非常に大がかりな組織的な犯罪だったと思いますが、その概要と、これの被害者の数や被害金額といったようなことを含めてお答えいただきたいと思います。

○伊藤政府参考人 お尋ねの五菱会事件の概要についてでございますけれども、その事件は、暴力団山口組五菱会関係者らが大規模なやみ金融グループを組織しまして、求人情報誌等で雇用した若者らを使用しまして、全国の多重債務者などを対象にダイレクトメールにより融資を勧誘しまして高金利貸し付けを行うとともに、これにより得た犯罪収益等を偽名を使用しまして米ドルや割引金融債にかえるなどして隠匿していた事件でございます。
 警視庁等におきましては、これまでに、出資法違反及び組織的犯罪処罰法違反で、暴力団構成員八人を含む合計六十一人を検挙しております。また、この犯罪収益等の一部により購入された割引金融債であることを知りながらそれを収受した山口組五菱会会長を、組織的犯罪処罰法違反で検挙しております。現在も引き続き、主に犯罪収益等の流れに着眼して、国外捜査も含め鋭意捜査を行っているというふうに承知しております。
 被害金額等につきましてはまだ現在捜査中でございまして、個別事件の具体的捜査内容については答弁を差し控えさせていただきたいというふうに考えておりますけれども、ただ、捜査に支障のない範囲で申し上げますと、本件の主犯格に当たる人物が本件で得た犯罪収益等約二百万米ドルを初め相当額の現金を警視庁において押収しておりますほか、当該人物名義の預金資産がスイスの銀行口座にあることがスイス当局において発見そして凍結されたとの情報がございまして、現在、今後の措置の検討を行っているという状況でございます。

○横路委員 これは、その会長というのがいて、その下に二十七ぐらいですか、三十ぐらいのグループがあって、それが一つのセンターを管理して、データベースがそこに保管されている、数万から数十万ぐらい。それで末端に店舗があって、末端店舗の数が、多いときは千ぐらいあるというのが新聞の報道でございますが。逮捕者の中に、顧客のデータの管理システムを開発した技術者であるとか、それから多重債務者の名簿を売買した名簿屋もいるということなんですね。
 非常に大がかりな組織的な犯罪だということで、警視庁を中心に、あと七つぐらいですか、県が関与してやったということなんですが、こういう組織的な犯罪というのは、よほどこちらの方もしっかりしていないと対応できないということなんですが、これはもう全容解明は終わったんですか。何か、きのうの新聞を見ると、またどこかのグループが逮捕されたという記事が出ていましたけれども、まだ捜査中なんですか。それから、今までの被害者の数、どのぐらいいるのか、ちょっと教えていただきたいと思います。

○伊藤政府参考人 捜査は、先ほどもお答え申し上げましたようにまだ続いておるという状況でございます。被害状況についてもまだ正確に把握しておるわけではございませんし、また被害者の数についてもまだ捜査中でございますので、今後拡大していくということが考えられます。全体像はまだこれからではございますけれども、お話がございましたように、数業者から、あるいは二十から三十の業者が一つのグループをつくっておりまして、こういったものが、相当数のグループがあるという状況でございます。
 そして、内容的に一つほぼ実態を解明したグループがあるわけでございますけれども、そうしたグループ、店舗数は約二十店舗ということでございますけれども、被害人員が約六万五千人ほどあるということでございまして、グループの解明が進めばこうした人員の数もふえていくのではないかと考えております。

○横路委員 一つのグループでそれだけ出たということになると、グループ数、これは相当たくさんあるようですから、被害者というのも相当な数に上ることになるわけですね。
 それで、法律で、組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制に関する法律というのがありまして、犯罪収益について規制をして、それは犯罪者には渡さないぞという法律になっているわけですが、今それぞれ警視庁など府県が押収したもの、それからスイスの口座に新聞ですと五十数億円行っているということなんですが、こういうのは、被害者には戻されるということはどういうことになるんですか。
 多分、この金額の中には、法律を超えた違法なつまり金利による支払いというのがあるわけですから、いわばそれは被害者の被害金額ということになるのかもしれません。この法律でいいますと、被害者から得たそういう利益については没収することはできないということになっているわけですね。それとの関連で、これはどういう扱いになるんですか、ちょっと教えていただきたいと思います。法務省、来ておられますか。

○河村政府参考人 御説明申し上げます。
 個別具体的な事件の関係につきましてはお答えを差し控えたいのでございますが、一般論として申し上げますと、出資法違反と申しますか、出資法所定の割合を超える割合による利息に当たる部分につきましては犯罪被害財産ということでございまして、組織的犯罪処罰法の規定によりますと、これは差し押さえられておりましても最終的に没収できないわけでございます。
 このような押収されました金銭といったようなものが犯罪被害財産に当たるとき、こういう被害者の被害回復を図るため民事上何か手続をとれるかということになりますと、例えば捜査機関が加害者の財産を押収中であるという場合には、加害者に対します損害賠償請求権などを被保全債権といたしまして、加害者が捜査機関に対して有する還付請求権、つまり犯罪被害財産となりますと没収等されませんので、この還付請求権について仮差し押さえの手続をとるといったようなことが一応考えられます。

○横路委員 つまり、被害者の方も立証するのはなかなか大変なわけですね。
 それで、この法律、先ほどの組織的犯罪の処罰及び犯罪収益の規制に関する法律の議論のときにもされたんですが、一たんそういうような犯罪収益は国家が没収して、そして被害者に対して還付をするというような制度をとっている国もあって、日本の場合もこの法律のときにそういう制度にすべきではないかという議論があったと思うんです。
 今回、特にスイスに没収されているものは、スイス政府が没収してしまうのか、日本政府に返ってくるのか。返ってきたとして、被害者にはどうなるのか。まさか被告人のところに戻っていくことはないというふうに思いますし、あってはならないと思いますけれども、この法律について、やはりそういう制度にした方がやりいいのではないかなという気がいたします。被害者が立証するのは、なかなかこれは大変でして、よほどこれはまた警察なりなんなりの協力がなければできないことにもなると思うんですね。
 そういう点で、どのようにお考えか。国が一たん没収をして、そして要求に基づいて被害者の方に支払うような仕組みに制度というのを変えたらどうかと思うんですが、いかがですか。

○河村政府参考人 御説明申し上げます。
 先生御指摘のように、没収と申しますのは刑罰の一種ということになってございまして、現行では、それを犯人の手から取り上げて処分できないようにするということにつけ加えまして、刑罰として国庫に帰属させるということを、刑罰の没収というのは刑法で規定しておるわけでございます。
 いわゆる犯罪被害財産につきまして、これを没収、追徴することといたしますと、被害者の犯人に対する損害賠償請求権等の司法上の請求権の実現を困難にすることとなるために、被害者保護の観点から、法律におきましても、犯罪被害財産の没収、追徴はできないとされておるわけではございます。
 この犯罪被害財産につきまして、犯人からこれを剥奪した上で、国庫に帰属させるかわりに被害者に帰属させることができないか、そういった制度につきましては、平成十一年の法制審議会で被害者保護のあり方につきまして御審議いただきました際に議論されたところではございますが、まず、財産犯の被害者なりそれに準ずるような立場にあられる被害者のみが救済されて、殺人等の身体犯の被害者が救済されないことにならないか、あるいは、起訴されて有罪となった事件の被害者のみが救済され、それ以外の被害者とのバランスをどう考えるかといったようなことが指摘されまして、引き続き検討を継続すべき事柄であるというふうにされた経緯がございます。
 ただ、現在、法務省内に研究会を設けまして、現行制度に加えまして、さらにどのような形で被害者の保護、支援の充実を図ることができるかということにつきまして調査研究を進めているところでございまして、今後、そのような調査研究をも踏まえまして、御指摘の点も含め、被害の回復に資する施策の充実につきましても、幅広い観点から検討を進めてまいりたいと考えているところでございます。

○横路委員 この事件の全容がわかって、被害者の方も弁護団もいろいろな活動をしているようでございますので、ぜひ、今の点、さらに御検討いただくとともに、具体的なケースについてもできるだけ被害者に協力をしてやっていただきたいというように思います。
 そこで、今回のようなマネーロンダリング、つまり海外の金融機関も利用しての今回の手口なんですが、実は、九・一一のテロ以降、これはテロ対策ということなんですが、多国間の資金の移動についての監視というのを特に強化してきたはずなんですね。これは九・一一の後に行われているわけなんですが、そういう監視の中にはひっかからなかったんですかね。金融庁の方でおやりになっているんでしょう、そうでもないですか、監視。
 つまり、多国間のこういう資金移動、多額の金額の資金移動というのは、少なくとも九・一一以後は、テロ対策という面では監視を強めていたはずなんですね。今回の事件のこの移動というのは、その後の話なんですね。ところが、警察の方の捜査でようやくわかってきたということで、こういうのはなかなか金融庁の方ではわからないものなんでしょうか。

○西原政府参考人 資金の流れ等につきましては、恐らく財務省の方の外国為替取引の、そちらの方の関係の話になると思いますので、金融庁の方でその実態等について把握はしておりません。
 ただ、一方で、実際にその中で金融の取引として銀行を介在して資金の流れができていく際には、そこにおいて本人確認をするというような規定がございます。それについて、そこで怪しい取引につきましては、それを報告する義務が金融機関にはかかっております。その観点からのチェックはさせていただいております。
 今回のケースにつきましては、スタンダード・チャータード銀行東京支店というのが実はこの間に介在をいたしておりました。そこにおける本人確認の状況は非常に問題があったということで、私どもは、それに対して行政処分を打たせていただいております。

○横路委員 そこで、この五菱会事件の中で名簿屋が逮捕されたわけですね。最近になって、名簿屋が逮捕されるケースというのは数件出てきております。
 やみ金融の場合、やはり一番問題なのは名簿なんですね。名簿があって、その名簿に対してダイレクトメールを送ったり電話をかけたりということになりますから、そういう名簿が売買されるということをやはり阻止していかなきゃいけないと思うんですが、最近、名簿屋が逮捕されたケースというのはどんなケースなのか、概略、御報告いただきたいと思います。

○伊藤政府参考人 やみ金融事犯におきまして名簿屋を検挙した状況につきましては、平成十五年中が二事件四人、平成十六年中は、三月末現在で二事件二人、いずれも出資法違反の幇助犯として検挙しているところであります。
 具体的な内容でございますけれども、名簿屋が、多重債務者あるいは破産者等の名簿六万人分をやみ金融業者に販売して、これはやみ金融業者が違法な貸金業を行うということを知った上での話でございますので、出資法違反の幇助を行ったということで検挙した。あるいは、同様に、やみ金融利用者名簿六万人分を販売して幇助を行ったといった事例がございます。

○横路委員 実は、去年の個人情報保護法の審議のときに、私も、インターネットで名簿屋と言われる名簿を引っ張り出してみたんです。一年たってどうなっているかなと見たんですが、ここにある、ある企業の、相当たくさんの名簿を持っている業者なんですが、例えば多重債務者、それから金融の紹介屋、紹介屋というのがやはりいるわけで、こちらで払えなくなったのを次の別なやみ金融業者に紹介するという紹介屋の名簿ですね。それから、金融の多重の借り入れの申込者とか、金融の一本化の希望者とか、消費者金融に申し込んで断られた客の名簿とかというのがこの中に載っているんです。
 こういう名簿の売買というのは、まさに犯罪の温床になっているわけですね。こうした名簿の売買そのものを取り締まる法律が必要ではないかといって去年の個人情報保護法のときに議論したんですが、個人情報保護法はそういう仕組みにはなっていないんです。
 ちょっと内閣府の方にお尋ねしますけれども、この名簿の売買というのは、最近、幾つかのケースで逮捕されてきています。しかし、あの法律、来年から動き出すわけですが、名簿の売買そのもの、これはもちろん目的外使用ですし本人の同意なんか得ていない名簿ですが、この売買そのものを取り締まるということは今の個人情報保護法ではできないでしょう。そう思いますけれども、どうでしょうか。

○永谷政府参考人 横路先生、今おっしゃいましたとおりであります。
 個人情報保護法におきましては、御案内のとおりでありますけれども、個人情報の取得あるいは提供ということに関しまして、偽り等の不正の手段によって取得してはならないこと、あるいは、第三者に提供する場合には本人の同意を得なければならないこと等のルールが決められております。
 したがいまして、この法律が全面施行になりまして、法律に定めるルールにのっとって個人情報が取り扱われるようになっていけば、名簿の取り扱いについても適正な環境が整備されていくんではないかなというふうに考えておりますけれども、いずれにしましても、ルールにのっとった適法な名簿の売買までもこれでもって妨げるということではないということであります。

○横路委員 つまり、多重債務者などの名簿ですね。ですから私は、金融庁で進めておられる個別法のときに、センシティブな情報についてのこういう売買というのはむしろ禁止するということを明確に打ち出してもらいたいというように思います。特に金融庁の方にお願いしたいと思いますが、それも審議会のときに十分審議の対象としていただきたい。
 つまり、今のやみ金、消費者金融とその関連、そういう実態というものを踏まえて、ではどうやったらいいのかということで議論していくと、名簿屋がやはり今の犯罪の一番の温床になっているんですね。ここをまず取り締まらなければ、取り締まると割とやみ金の方も制限されていくことになるというように私は思いますので、その点、金融庁の方でも十分御検討いただきたいと思います。

○三國谷政府参考人 いずれにいたしましても、基本法の成立を踏まえまして、今後、金融審議会でどのような追加的ルールが必要か等について検討していくことになろうと思われます。
 ただ、一方におきまして、基本法につきましては、いわば、法第四章におきましていろいろな基本的な枠組みというものも設定されているわけでございます。そういったものとの関連において、そういったところの追加的な措置ということがどこまで必要なのか、あるいは可能なのか、そういったことにつきましては、いろいろな幅広い観点から検討していく必要があろうかと思っております。

○横路委員 この名簿屋でもう一つ、ことし、警視庁が書類送検したケースがありまして、それは年金の生活者に年金担保金融という形で、つまり、やみ金融業者に高齢者の名簿を提供したという名簿屋が逮捕されました。
 彼らは、フロッピーディスク百二十枚、一枚に大体三千人から五千人の名前が入っていたということなんですけれども、最近、高齢者を標的にしてお金を巻き上げる犯罪というのが非常に、こういった年金担保金融、おれおれ詐欺もそうですね、それから生活資金の低利貸し付けを持ちかけて逆に保証料名目でお金をだまし取るという保証料詐欺とか、まあ本当にいろいろなことを考えて、いろいろやっているわけですね。こうした犯罪に高齢者のリストというのは利用される可能性が高いわけで、そこでもやはりこの名簿屋というのが活躍しているわけなんです。
 私がインターネットでとった中にも、これは去年もお尋ねしたんですが、豊島区ひとり暮らし老人の名簿というのがありまして、住所、氏名、電話、それから生年月日、男性女性の別というのが記載されている名簿が売られているんですよ。調べましたら、これは豊島区である年につくって民生委員に、民生委員はひとり暮らしのお年寄りがどこにいるかというのは必要ですから、民生委員に配り、それから警察にも配ったらしいんですが、それがともかく名簿業者のところで売られているわけですね。
 こんな名簿は、使おうと思ったらいろいろな人が使えるわけですよ。犯罪に利用しようと思えば、おれおれ詐欺にしたって、さっきの年金担保のものにしたって、あれにでもこれにでも使えるわけです。さらに同じように、これはどういうのか、「夢見る老人」なんという名前の七万人ぐらいの六十歳以上のデータなんというのも売買されているんですね。
 ですから、こういう高齢者の名簿みたいなもの、もちろんこれだって本人が同意しているわけじゃありませんし、つくったのは、区役所の方で、そういうひとり暮らしのお年寄りを民生委員や警察の方でちゃんと見てよということでつくったのが、見てよじゃなくて、今度は逆に、外に流れちゃうと悪用されて悪いことに、犯罪に使われてしまう、そういう要素を持っているんですね。
 ですから、もう一度繰り返しになりますけれども、こういう名簿、これも法律ができてから少し、売るのはダイレクトメールのラベルだけの販売ですよなんて書いてあるんですけれども、中身を見ると電話番号だとか携帯電話の番号もわかっているとかわかっていないとかというところまで詳細にみんな書いてありますから、こういう業者もひとつ、取り締まりは来年の四月からになるんですか、内容は本当に、身体障害者の名簿だとか、いろいろなセンシティブ情報の名簿がたくさん売られているわけですよ。
 ですから、その辺のところを、相当数がたくさんあると思うんですけれどもこういう名簿業者の実態を調べて、警察でも把握されている悪質な名簿業者というのがいると思うので、警察とも連携されまして、ひとつこういうものに対する取り締まりの体制を、法律は来年からの施行になりますけれども、今から十分準備しておいていただきたいというように思いますが、いかがでございましょうか。

○永谷政府参考人 おっしゃるとおり、来年の四月から個人情報保護法が全面施行になります。第四章以降の個人情報取扱事業者の義務等が生きてきます。そこに合わせて、周知期間を置くということで、公布後二年の施行というふうに定められております。
 先日、四月二日に基本方針を策定させていただきました。基本方針等にのっとって、各事業者等、あるいは行政機関もそうですけれども、準備期間できちっとした体制整備に努めていく、そういうスケジュールにしております。

○横路委員 このところを見ると、個人本人の希望、申し出があれば直ちに第三者提供の停止手続を行いますので、ホームページに記入くださいなんて書いてありますけれども、そんな金融多重債務者が自分のところと申し出ることもないでしょうし、ひとり暮らしの老人がそんな手続をとることもないだろうと思うんですね。大体、名簿が売られているということ自体が知られていないんだと思うんですよ。
 今回、五菱会を含めて出資法違反の幇助という形で捕まった名簿屋の取り調べで、そういう名簿業界の実態というのが大分明らかになっていっていると思うんですね。これは警察庁としてはどうされるつもりですか。

○伊藤政府参考人 今お話ございましたように、名簿屋を出資法違反の幇助で検挙したという事例がございまして、ただ、全体像について必ずしも明らかになっているわけではございませんけれども、名簿屋の規制につきましては、現行法制下におきましては、一般的に、売り渡した相手が名簿を犯罪に利用する、そのことを知って売り渡した場合におきましては共犯として問擬することができますけれども、知情性が認めがたいといったような場合には取り締まりは現行法ではなかなか難しいというふうに考えております。
 そこで、名簿の売買行為につきまして一律に規制すべきかどうか、それにつきましては、やはり所掌事務に基づきましてそれぞれの関係機関において検討されていくべきものだろうというふうに考えておりますけれども、警察といたしましても、治安を担当する立場から、やはり十分にそうした動きにつきましても関心を持っていきたいというふうに考えております。

○横路委員 そういう名簿を使ったりした中に、おれおれ詐欺というのがあって、これが平成十五年中に六千五百件もあって、被害金額が四十三億円とこれも急激に伸びている犯罪なんですね。そしてこの犯罪は、一つは銀行の口座ですが、最近は実名口座を売買するということが拡大をしていって、通帳とキャッシュカードと印鑑と暗証番号、四点セットで売っているということなんですね。これに対して銀行の方も、わかった場合にはその口座を凍結するということを措置しておられて、その件数も非常にふえてきているということです。
 口座の売買というのは、今の法制度でいうとどうなんでしょうか。何か取り締まるとか規制するということはできるんでしょうか。今、多分それぞれの金融機関の判断で、窓口に来る人間を見てあるいは調べて、同じ名前の口座がたくさんある、十も二十もあるというような場合に措置をとっているんだろうと思うんですけれども、これはどんなことになっていますか。金融庁の方でわかれば。

○西原政府参考人 お答え申し上げます。
 預金口座の不正利用に関しましては、我々も大変大きな問題であるということで認識をいたしております。
 それで、いわゆる預金者と金融機関との間で結ばれる預金契約でございますけれども、これにつきましては、それぞれの間で締結されました預金契約の規定の中に、預金口座の譲渡については既に契約の中で禁止をされております。したがいまして、現在、仮にそういうような不正利用のために口座が譲渡されたという場合には、この預金契約に基づきまして銀行の側で預金取引の停止等の措置を講じている、こういうのが実情でございます。

○横路委員 それもぜひしっかりやっていただきたい。そういう売買を取り締まることが必要だとすれば、それなりの法律的な対応もぜひお考えいただきたいというように思います。
 時間が来ましたが、やみ金融対策などを含めて、昨年ですか、生活安全局の方でこういう体制をとってやろうということが通達で出されていますが、このことをしっかりやってもらいたいと思うんですね。専従の取り締まり体制を確立する、そして徹底した取り締まりを実施する。特に、被害者からの相談、訴えをしっかり聞く、そして適切に対応する、ここのところが非常に大事だと思うんです、こういうところでやはり一つのきっかけというのはつかむことができる。
 それからあとは、関係機関・団体との連携、提携。例えば弁護士会、被害者の人たち、そこにやはり相談に行っているのが多いわけですから、そことの連携、提携。
 それからあと、金融庁の機関を含めて、先ほど地方公共団体や国の出先機関のお話をしましたけれども、そういう連携というようなことをしっかりやって、暴力団対策をさらにしっかりやっていただきたいということを申し上げまして、私の質問を終わります。
 どうもありがとうございました。