銀行首脳でなく、国民・中小企業を守れ!

衆院内閣委員会で厳しく追及
2002年10月30日

 横路孝弘議員は衆議院内閣委員会で質問に立ち、銀行の不良債権処理について竹中平蔵金融担当相の見解を質し、あらためて小泉内閣の経済無策ぶりを浮き彫りにした。(議事録全文はこちら

<事前に石井事務所に連絡していれば…>
 まず横路議員は、10月25日に発生した石井紘基代議士が右翼団体代表を名乗る男に刺し殺された事件について「事件発生直後から捜査本部に右翼担当の公安三課も加わっていたということは、この男(犯人)と公安の担当者が最近までコンタクトがあった、そして事前にこういう事態が起こることが判っていたからではないのか」と質問。
 これについて奥村警察庁警備局長は「ここ1〜2ヶ月の間に公安三課員と男が接触していたかどうかは情報収集の中身の話なので差し控えさせていただく」と回答。
 これに対して横路議員は「実は新聞報道に、その男が公安関係の警察官に、俺はこういう事をやるという話をした、それで警察官が男と会ってそんなことやるなと説得して帰した、という記事がある。誰か会った人がいるんでしょう。そうならば、事前に石井議員の事務所にこの男に注意しなさいよと連絡していれば、こんなことにはならなかった」と警察の対応を厳しく批判した。

<銀行首脳でなく、国民・中小企業を守れ!>
 次に横路議員は10月21日に発表予定だった政府の「金融再生プログラム及び改革加速のための総合対応策」が30日夜に延期されたことを取り上げ、この間に銀行経営者と自民党が金融大臣に圧力をかけて内容を骨抜きにしたと指摘し、「銀行の頭取を守るためではなく、銀行に預金している人や中小企業をどのように守るかということを考えて政策をつくるべき」と強く批判した。
 また、不良債権処理が進まない理由には、銀行が不良債権の総額をごまかして過少報告していることが原因だと指摘、「現状を公表し銀行経営者に責任を問うとともに銀行の過小資本問題を解決しなければ金融危機は解決しない」と述べ自己査定を厳格化することを求めた。
 本来なら公的資金投入後は銀行の自己資本比率が国際基準の8%に達し、金融機能が回復するはずであった。しかし本当の不良債権額を報告してその膨大さゆえに経営責任を問われたり、破綻処理されることを恐れた銀行は額を過少に報告しており、銀行の自己査定による自己資本比率と、金融庁が調査した自己資本比率には格差がある。銀行は実質的には8%以下の水準にしかない自己資本比率を上げるために経営的に問題のない企業に対する融資を引き上げる貸し剥がしを行なっているため、一向に金融機能が回復していない。

<全体的なデフレ対策を>
 これに対し竹中金融相は「専門家の意見を十分に俎上にのせてトータルとして議論する」と述べるにとどまった。
 さらに横路議員は金融庁から中小企業への融資額を増やすよう業務改善命令を受けているにもかかわらずUFJ銀行が中小企業に対する融資金額を2兆5247億円も減額していることを指摘。その上で「貸し渋りだけではなく、自己資本比率を高めるために完全に資産圧縮(貸し剥がし)している。銀行の機能が喪失している」と厳しく批判し竹中金融相に見解を求めた。
 これに対し竹中金融相は「中小企業金融が滞らないよう総合的な施策を打つ必要がある」との考えを示したものの具体的な施策は答えなかった。
 最後に横路議員は小泉首相が主要銀行の破綻懸念先以下の債権15兆4000億円の処理を2004年度までの2年間で終結させると表明していることについて、「2年で債権処理を強行すれば倒産、失業の増大は免れない」と述べ、大企業と中小企業を明確に区別しそれぞれの実情に応じた対応策を講じることを求め、雇用問題などを加味した全体的なデフレ対策の必要性を強調した。

 (一部記事提供:民主党札幌)

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