沖縄の自主性・主体性を認めているとは思えない規定だ

沖縄振興特別措置法案について質問
2002年3月19日

 横路孝弘議員は衆議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会で、沖縄振興特別措置法案(沖縄新法)について質問した。

 まず横路議員は、建築雑誌に載っていた2000年末当時の内閣内政審議室沖縄担当室長の「『沖縄新法は沖縄に対する政府のプレゼンみたいなものだ。沖縄では地方分権の発想は評価されない。新法が沖縄で利用されるかどうか、需要があるかどうかは気にする必要はない。既存の制度に化粧をしただけの、名前だけの制度でも良い』」という発言について「余りにもビックリした。このような発言は信じられないが、いかがか」と述べて真偽を確かめた。当時の沖縄担当室長は「このような発言をしたということは断じてございません」と答えたが、横路議員は「新法を見ますと、いくつか思い当たる節もないわけではないのです」と反論し、沖縄の振興のために沖縄県知事が作成した振興計画を政府が沖縄振興計画に照合してチェックすることになっている点について「これは沖縄の自主性、主体性を認めているとはとても思われない規定だ」と述べた。
 それに対して尾身沖縄北方対策担当大臣は「(政府の)行政機関の同意を得ることはその計画の実効性がきちんと担保されるという意味で大変大事だ」と答えた。

質問している横路孝弘(写真左)

沖縄振興特別措置法案について質問する横路孝弘(写真左) 


 横路議員は沖縄新法の中に特殊法人国際観光振興会が入っていることを上げ、「ここは天下りで非常に問題になったところ。事業予算36億円のうち、役員給与が12億円。これはどうも特殊法人改革の中で生き残るために法律にもぐりこませたのではないか」と厳しく追及。尾身大臣は「特殊法人を延命するということを意図したものではない。国際観光振興会も特殊法人改革のもとでその対象になるべきもの」と答えた。

 また横路議員は沖縄の企業誘致に関連して、人材の確保、交通・通信費の格差是正、生活・教育・医療環境などの充分な整備と、海外からの流通ルートの確保、関税の優遇などについても重点的に整備するよう求めた。

 雇用問題に関しては、沖縄では特に若者の失業率が高いことを指摘し、「専門的・技術的職業に従事する需要は結構ある。既存の中小企業の雇用を増やすためにも、専門学校や専修学校の機能を充実したり、職業訓練の場を増やしていくのが重要だ」「県立の職業能力開発校には観光サービスの研修コースがない。沖縄は観光産業が多いのだから、この点も充実すべき」と求めると、尾身大臣も「若者も含めた潜在的働き手が仕事につけるような対策もしっかりやっていきたい」と賛同した。

 最後に駐留軍基地労働者の雇用・失業対策について、横路議員が「米軍基地の整理・縮小に伴い、解雇されて失業する人も増えてくる。アメリカでは基地の閉鎖を3年前に通告して、その間に職業訓練などを行なって転換していく仕組みになっている。こういう点も(沖縄新法の中の)職業安定計画に組み込むべきではないか」と求めたのに対し、政府担当者は「その点については検討させていただきたい。それから現行制度においても失業者に対して特別の手帳を発給して3年間給付金を支給している。新法案においてもこれをしっかり継続したい」と答えた。

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