2000年度予算・大蔵原案について(談話)
1999年12月20日(月)発表
民主党ネクスト・キャビネット予算・決算担当大臣 横路 孝弘

 本日、2000年度当初予算の大蔵原案が発表された。民主党は、混迷混乱を深めるわが国経済・社会において、財政規律に十分留意しつつ産業経済の構造改革を促進するとともに、国民の生活・雇用の安心感を高めることが、来年度予算の第一級の役割であると考える。しかるに、政府予算大蔵原案は、こうした課題に応えるものとは到底言えない。

 まず第一に、一般歳出の総額84兆9871億円の内、政策的経費は前年度当初比2.6%増の48兆914億円と二年連続の「積極予算」となっており、本予算案は、先の国会で成立した99年度第二次補正予算と15ヵ月予算として密接に関連し経済再生をめざすべき立場にある。しかしその内実は、従来型の公共事業の羅列にすぎず、その事業分野別、省庁別配分にしても、シェアは固定的でほとんど変動がない。こうした旧来型の公共事業の大盤振る舞いに対して、首相の言う、ミレニアム・プロジェクトなど新規産業創出のための経費は、わずか1206億円を計上するにとどまり、実にお粗末な内容と言わざるを得ない。このような予算で、個人消費、民間設備投資がともに冷え込む中、首相がめざす経済再生が果たして実のあるものにできるかどうか、極めて疑わしい。

 また第二に、今回の予算案は、自自公連立政権の野合体質がまさに露呈したもので、選挙目当ての「バラマキ合戦」に終始し、構造改革をめざす姿が全く見えない。利益団体の圧力や族議員の跳梁跋扈に屈したため、医療の診療報酬を実質0.2%に引き上げたことは象徴的である。急増する老人医療費等の負担に、医療保険制度も今、瀬戸際に追い込まれているが、医療の構造的問題をどう改善するかという抜本改革は先送りにされたままである。これは国民の生命・健康に関して極めて不誠実な態度と言わざるをえない。自自公の「密室談合」で決まった、児童手当の増額についても所得税の人的控除の抜本的見直しと結びつかない中途半端な内容であり、極めて不透明な決定である。

 第三に、こうした無軌道なバラマキ予算案の結果、我が国財政赤字は悲劇的な域に達しつつある。今回、当初予算案としては戦後最高の総額32兆6100億円の国債発行がおこなわれる。国債依存度は実に38.4%に達し、国債発行残高は364兆円と、99年度末見込よりも29兆円の増額となる。「構造改革か、然らずんば破綻か。」 今こそ政府は、この「サラ金」予算案が招く、恐るべき未来を直視すべきである。

 言うまでもなく予算とは、その国の青写真であり、その国がどんな経済・社会を目指すのか示すものである。しかし自自公3党が、選挙目当てで作り上げた今回の予算案が示すものは、バラマキと先送りの一覧表であり、「理念」など、その行間にすらうかがえない。このような統治能力を失い、混乱と矛盾があらゆる局面で噴出しだした自自公野合政権を国民の審判によって打倒するため、民主党は引き続き全力を挙げる決意である。

(民主党ホームページより)