「大中華圏」に目を向けて戦略を立てるべき
横路セミナーで寺島実郎氏

2004.7.20

 毎回好評の「横路孝弘政経セミナー」が今年も7月20日に開催され、講師として(財)日本総合研究所理事長の寺島実郎氏が「ユーラシアダイナミズムと日本の21世紀〜北海道の進路〜」というテーマで講演されました。

講演する寺島実郎氏 寺島氏は「いま世界は人類史上初めて『高成長の同時化』が進んでいる。特に中国、香港、台湾、シンガポールの『大中華圏』が狂気の沙汰とも言える勢いだ」「人口パワーと富裕層の台頭で中国は巨大な消費社会の扉を開いた」と指摘。そして日本の対中華圏輸出が対米輸出を抜いたことを挙げ、「鉄鋼など輸出関連の大企業が成長している。今や日本は大中華圏に依存している」と説明しました。

 また寺島氏は「世界の物流が『日本海物流』に変わっている。大中華圏と北米大陸を結ぶ津軽海峡がラッシュだ。昔は日本海側を裏日本と言っていたが、今はユーラシア大陸と日本をつなぐ内海だという発想転換が必要。小樽、留萌、函館、苫小牧の港湾は北海道の活性化に向けて大変重要になってきている」と故郷の北海道に檄を飛ばしました。

 そして日本と中国とアメリカの歴史関係を紐解きながら「アメリカとの協調関係もギリギリ維持しつつ、日本はアジアでの多国間の重層的関係を構築する努力が必要だ」と締めくくりました。

 今回で2回目となる寺島さんのタイムリーで詳細な講演に、参加者は興味深く聞き入っていました。