民主党の理念をもっと骨太に明確にしていく!
民主党北海道第10回定期大会で挨拶
2004.1.24

 横路孝弘議員は札幌市内で開催された民主党北海道第10回定期大会において、党本部を代表して挨拶しました。
 挨拶の内容は以下のとおりです。



 菅代表が今朝早く東京に戻りましたので、私から党本部を代表して挨拶させて頂きます。
 まず昨年の衆議院選挙で11名全員の当選ということで、民主党各地域支部の皆様方には大変なご支援を頂きましたことを心から感謝を申し上げたいと思います。
 そしてその勝利の背景には、やはり昨年4月の統一地方選挙、知事選挙あるいは市長選挙、道議・市町村長選挙、それぞれの選挙にできる限り候補を立ててしっかりと地域の中で活動した、そのことが11月の選挙の勝利につながったと思っております。
 私どもはこの前の総選挙では政権獲得できませんでした。177名の衆議院議員のうち、小選挙区で当選したのは105名、比例区で72名です。300小選挙区の過半数で当選すれば政権交代につながるわけでありまして、72名のうち50名が次は小選挙区で当選すれば政権交代につながっていくわけです。
 そのためにはいくつかの点が必要になってくると思います。ひとつは、やはり何といっても地域に幅広い人々を結集した党の組織をしっかり作っていく。地方の議員団をさらに強化していって、空白地域を解消していくことが大変大事な点です。
 私も各地域を回りますと、「どうも民主党は国会議員中心になっている、中央中心になっている。地方の声をもっと聞いてもらいたい。もっと地方と政策議論を一緒にやって党の政策をつくるようにしてもらいたい」という声をよく聞いております。
 いま中央本部でも党のあり方についていろいろ議論しております。民主党推薦で当選した地方議員の方が必ずしも一緒の会派を形成するわけではなく、会派がバラバラになっているところも地域の中であるようだと、それもやはりもっとしっかりと結集していく必要があるのではないだろうか、ということなどが大きな課題でございます。

 いずれにしても北海道内のすみずみにもっと強固な党組織をつくることにつきまして、みんなで頑張ってやっていかなければならない、その点がひとつです。
 それからもうひとつは、この前の衆議院総選挙は「マニフェスト選挙」と言われてマニフェストが大きな役割を果たしたわけですが、政権交代に向かっていくためにはマニフェストをもっと自民党との対抗軸、理念というもの、つまり我々がめざす日本の社会というのはどういう社会なのかということをもっと骨太に明確にしていく必要があるだろうと思います。
 それは安全保障や外交の問題、あるいは雇用や年金問題といったような経済や福祉の問題を含めた「太い理念」が必要になってくるわけでして、それもこれからの大きな課題だと考えております。
 19日から始まりました今国会もたくさんの課題がありますが、何といいましても特に我々北海道にとりましては自衛隊のイラク派遣が大変大きな問題であります。
 国連のアナン事務総長が批判したように、イラクへのアメリカの戦争そのものが国連憲章に反した違法な戦争です。今回のような先制的な自衛権の行使とか予防戦争というのは、国連憲章がそれを否定したところから国連というのがスタートしているわけです。
 したがって派遣される自衛隊は、違法な戦争に基づく米英占領軍の一員として行動する、身分的にはそういうことになるわけです。菅代表が言っているように、どこから見ても憲法に反した自衛隊の派遣だと思いますが、これを許してしまうと歯止めがなくなる、どこへでも制限なく行くことになってしまいます。
 アメリカのアーミテージ国務副長官が「日米同盟をアメリカとイギリスのような同盟関係にしていきたい」と言っています。アメリカとイギリスのような同盟関係というのは、世界戦略を共に語る、そして共に行動する、そういう関係にしていこうと言っているわけです。
 アメリカは第2次大戦が終わってからほぼ毎年のように世界中で軍事行動を行なっている国ですから、そんな国と世界戦略を共に語りながら共に行動するととんでもないことになってしまうわけでして、そんな意味でも我々は今回の自衛隊のイラク派遣についてしっかり議論して歯止めをかけていかなければいけない問題だと考えております。
 アメリカもイラク占領のリスクとコストがだんだん大変になってきて、少しずつアメリカは撤退してきて、かわりを同盟国の軍隊で埋めると、自衛隊の派遣もそういうところにあるわけでございますが、これから将来なかなか大変です。日本政府もアメリカも今回の戦争の理由を「中東の民主化」とか、中東における石油の確保に日本の国益があるような発言をされていますけれども、イラクに本当に主権を回復した国家をつくるということは本当に大変で苦労しています。簡単ではないのです。
 イラク人口の60%を占めるシーア派の人々は直接選挙を要求しています。しかしシーア派はイランと同じ考え方の宗教の人たちですから、これが広がることにアメリカは賛成しない。それから自治区になっているイラク北部のクルド人は自治権と地域の拡大を要求しています。しかしこれをそのまま認めるとトルコやイランの中にもクルド人がいますから、これには政府が反対します。スンニ派はフセインを支持していた人々です。
 この3つのグループをうまくまとめてイラク国民主体の主権国家をつくっていくのは簡単な話ではないわけでして、これがバラけてしまうと途端に周辺の国に波及して、中東が大混乱になるのです。
 それを見ないでアメリカは戦争を起こし、そして日本の小泉政権も追従しているという状況にあることを私どもは見ていかなければいけないと思います。
 今の小泉政権の政策は一言で言えばアメリカが発信する価値や価値観、考え方というものを世界的に普遍的なものだと言って、いわば構造改革という名のものに市場主義・競争主義を入れてきているというのが政策の結果なのです。
 その結果どうなっているかというと、完全に日本社会の二極化傾向が生まれていて、例えば高齢者を見ますと、貯蓄が300万円以下の方がだいたい60%です。年金でほとんど生活されている。こういう人々の貯蓄の取り崩しがいま始まっているのです。貯蓄率全体も非常に下がってきていまして、これもいわば日本社会に広がっている二極化という問題が大変大きな問題であるというように思います。
 それを解決していくためには、もっと雇用を安定させるとか、パート労働についての均等待遇を実現するなどのいろんな施策を集中的に展開しなければいけないわけでして、そこはまさに私ども民主党がしっかりとそういう問題を提起して、小泉さんがめざすアメリカ型の競争社会ではない社会を私どもは明確にしていく必要があるのではないかと考えております。
 いずれにしても国会では年金問題を含めて大変たくさんの課題を抱えておりますので、地方議会の皆さん共々しっかり議論してまいりたいと思っております。
 参議院選挙ももうすぐです。峰崎さんは北海道選挙区、そして信田さんは比例区の北海道重点候補ということで、はじめは北海道・東北ブロックだったんですけれども、北海道と東北が切り離されまして、北海道は北海道で頑張れということでございますので、ここで相当な得票をしていかなければいけないと考えております。
 党中央の方針としては、労働組合との関係でいいますと、候補を抱えている単産はその候補を支援していただくことにして、組織内候補のいないところは地域ブロックの候補を重点的に推薦して活動していただくということで連合にはお願いし調整を図ろうとしているところでございますので、その点をお含みの上、ぜひ信田さんへのご支援を合わせてお願い申し上げたいと思います。
 中沢代表には本当にこの間の大変な闘いにおいて先頭に立ってご努力いただいたことに心から敬意を表しますとともに、先ほど渡部会長からもお話がありましたように、夕張にこもることのないように、ぜひ今後ともご指導いただけますようにお願い申し上げまして、ご挨拶と致します。ありがとうございました。